「AIで誰でも記事を作れる今、コンテンツマーケティングの記事作成はもう意味がないのでは」。生成AIに頼めば原稿はすぐに出てきて、検索結果の上にはAIによる概要まで表示されるため、手間をかけて記事を書いても報われないと受け取られやすくなっています。ところが、AIで速くなったのは原稿を書く工程にすぎません。公開後の結果は、目的設定やキーワード選定、構成、効果測定といった執筆の前後の工程で分かれ、意味を失ったのは、前後の工程を省いて本数だけを増やす記事作成のほうです。
本記事では、記事作成の手順と公開後の数字の見方から、前後の工程を型にして社内で回す仕組み化、内製と外注の選び方まで、記事制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- 生成AIで原稿が速く書ける今も、成果の差は目的設定や構成、効果測定といった執筆の前後の工程で生まれる
- 記事には役割とゴール指標を1つずつ持たせ、キーワードは問い合わせまでの距離で選ぶ
- 公開後は表示回数から順に数字を見て、直す記事と触らない記事を分ける
- 仕組み化では、指示文と確認の基準を書き出し、公開前の確認を社内に残す
- 体制は、外部では書けない専門性なら内製、継続的な本数なら外注、ノウハウを社内に残したいなら外部から指示文生成ツールを受け取る進め方が合う
コンテンツマーケティングの記事作成は執筆の前後で決まる
コンテンツマーケティングにおける記事作成は、原稿を書く作業だけを指すものではありません。実際の工程は、目的設定、キーワード選定、構成作成、執筆、校正、公開、効果測定の7つに分かれます。このうち一般に「記事作成」と呼ばれているのは執筆の部分ですが、成果の差が生まれるのは前後の工程です。
理由は単純で、執筆は前工程で決めたことを文章へ変換する作業だからです。誰に何を伝え、読み終えた後にどう動いてほしいのかが定まっていなければ、文章がどれだけ整っていても到達点が存在しません。逆に前工程が固まっていれば、書き手が変わっても記事の方向はぶれにくくなります。
リサーチと構成には、執筆と同じか、それ以上の時間をかけてください。原稿の速度を上げるより、構成の精度を上げたほうが公開後の修正回数が減るためです。

1本の記事に持たせる役割を先に決める
記事は本数を揃えれば成果につながるものではなく、役割の配分で結果が変わります。役割は大きく3つに分けて考えると整理しやすくなります。
1つ目は集客記事で、悩みを言葉にしたばかりの読者に見つけてもらうことを目的とします。検索ボリュームは大きい一方、その場で問い合わせにつながることは多くありません。2つ目は比較検討記事で、費用相場、選び方、他手法との違いなどを扱い、読者が候補を絞る段階で読まれます。3つ目は指名獲得記事で、自社の進め方や実績を示し、問い合わせの直前に読まれます。
この3つを混ぜて1本に詰め込むと、誰に向けた記事なのかが分かりにくくなります。記事の役割は1本につき1つに絞るのが、構成を作るうえでの最初の分岐点になります。
役割を配分するのは、集客記事だけを増やしても問い合わせが伸びない状態を防ぐためです。集客記事から比較検討記事へ、比較検討記事から指名獲得記事へと内部リンクでつなぐ設計まで含めて、記事作成の企画と考えてください。
ゴール指標は記事ごとに1つだけ置く
役割を決めたら、その記事で追う数字を1つ決めます。集客記事なら検索からの表示回数と流入数、比較検討記事なら資料請求や次の記事への遷移率、指名獲得記事なら問い合わせ数、といった具合です。
すべての記事に問い合わせ数を求めると、集客記事は永遠に失敗した記事に見えてしまいます。反対に、すべてを流入数で評価すると、読者数は少なくても受注につながっている記事を削ってしまいかねません。評価軸を役割に合わせて変えることが、記事を正しく育てる前提になります。
役割を分けるのは理解できるのですが、最初の10本くらいはどの比率で作ればよいのでしょうか。
編集部
立ち上げ期は集客記事に寄りがちですが、比較検討記事を先に数本用意しておくほうが動きやすくなります。集客記事から送る先が無い状態で流入だけ増えても、読者は次に進めません。比較検討記事と指名獲得記事を合わせて3本ほど先に作り、そこへ向かって集客記事を積むという順番をおすすめしています。
関連記事:SEO記事の書き方完全ガイド|上位表示を実現する18のテクニックと対策
コンテンツマーケティングの記事作成の手順
手順そのものは目新しいものではありませんが、各工程で何を決めるのかを明確にしておくと、途中で立ち戻る回数が減ります。
どの役割の記事なのか、読了後に読者へ取ってほしい行動は何かを1つずつ決めます。着地させたいページのURLもここで確定させます。
検索意図と、問い合わせまでの距離の2軸で候補を絞ります。検索ボリュームの大小は3番目の判断材料です。
狙うキーワードで実際に検索し、上位ページが何に答えているか、逆に答えていないことは何かを書き出します。
見出しごとに「読者の疑問」と「その答えの結論」を1行で書き添えます。構成の段階で結論が書けない見出しは、本文でも書けません。
構成の順に書き、一次情報や自社の判断基準を入れる箇所を先に埋めます。導入文は最後に書くほうが速く仕上がります。
事実確認、表記統一、内部リンク、タイトルとディスクリプションの調整を行ってから公開します。
工程を分けておく利点は、詰まった箇所を特定できることにあります。原稿が書けない場合、原因は執筆力ではなく構成の粗さにあることが大半でしょう。構成が作れないなら、その前のキーワード選定か目的設定まで戻ってください。
キーワードは検索意図と問い合わせまでの距離で選ぶ
キーワード選定でよくある失敗は、検索ボリュームの大きい語から順に着手してしまうことです。ボリュームが大きい語ほど競合が強く、かつ情報収集段階の読者が多いため、順位が付いても商談にはつながりにくい傾向があります。
実務では、検索意図と問い合わせまでの距離でキーワードを並べ替えるところから始めます。「コンテンツマーケティング 記事作成」のように手順を知りたい語を検索するのは、まだ内製するか外注するかを決めていない段階の読者でしょう。一方で「記事作成 代行 費用」のような語は、外注を前提に候補を比べている読者が検索します。同じ流入100件でも、後者のほうが問い合わせにつながる確率は高くなります。
ボリュームが小さくても問い合わせに近い語を先に押さえ、そこへ送客するための語を後から積む。この順番のほうが、初期の成果を説明しやすくなります。
構成は上位ページの見出しを並べ替えるだけでは足りない
構成作成では、検索結果の上位ページを確認する作業が欠かせません。ただし、上位の見出しを寄せ集めて並べ替えたものは、読者から見れば既に読んだ内容の繰り返しになります。検索結果に同じ話が並んでいる状態では、後から出した記事が選ばれる理由がありません。
見るべきは共通点ではなく、上位ページが揃って触れていない論点です。手順の記事であれば、判断に迷ったときの分岐、失敗したときの戻し方、自社で決めるべきことと外に出せることの線引きなどが該当します。上位ページに無い判断基準を1つ以上入れるという条件を構成の合格ラインに置くと、写経のような記事にはなりません。
Googleは検索結果で評価する対象について、独自性のある有用な情報を提供し、読者が満足できる内容であることを挙げています。既存ページの要約では、この条件を満たしにくくなります。

執筆前に一次情報の置き場所を決めておく
構成が固まったら、そのまま書き始める前に一手間かけて、どの見出しに一次情報を入れるかを決めておきます。
一次情報とは、自社が実際に手を動かして得た数字や、担当者しか知らない判断のことを指します。受注実績、制作にかかった実時間、失敗して差し戻した理由、社内で使っているチェック項目などが該当するでしょう。外部の記事を読んで書ける内容は、他社も同じように書けます。逆に、自社の現場からしか出てこない情報は、後から真似されにくい資産になります。
一次情報が用意できないまま執筆に進むと、原稿は必ず一般論に寄ります。書き始めてから探すのでは間に合わないため、構成の段階で「ここは営業担当にヒアリングする」「ここは過去案件の数字を出す」と決めておいてください。
校正は書き手以外の目を1回入れる
原稿が上がったら、書いた本人以外が読む工程を挟みます。誤字脱字を探す作業だと思われがちですが、実務でもっとも効果があるのは、書き手が前提として省略してしまった説明を見つけることでしょう。詳しい人ほど、読者が知らない用語を説明なしで使います。
校正で見る項目は、大きく4つに分かれます。1つ目は事実の確認で、数字、固有名詞、引用元のURLが実在するかを1件ずつ確かめてください。2つ目が表記の統一です。同じ対象を別の言葉で呼んでいないか、算用数字と漢数字が混ざっていないかを確かめて、揃えていきましょう。3つ目は論理の確認で、見出しの主張と本文の内容がずれていないか、根拠のない断定が入っていないかを見ます。
そして4つ目が、構成の段階で決めた目的と読み比べる作業です。この記事は何のために書いたのか、読者に取ってほしい行動は何だったのかを手元に置いて、原稿がそこへ向かっているかを確認してください。原稿を書いている最中は目の前の見出しに集中するため、全体の狙いから外れていても気づきにくくなります。
書き手が1人しかいない体制では、書き終えた翌日にもう一度読み直すだけでも効果があります。時間を空けると、書いた本人でも読者に近い目線に戻れるためです。
役割と着地ページは決めたが、どのキーワードで書くかが決まらない場合
記事の目的と着地ページが自社で決まっていれば、着地ページへ向かうキーワードの洗い出しと優先順位付けは、外部に任せても構いません。Writers-hubの記事コンテンツの制作支援では、キーワード戦略設計として、狙うキーワードと書く順番を決めるところから一緒に進めます。無料のオンライン相談(30分程度)で、狙っているキーワードの一覧を見せていただければ、どこから書くかを一緒に確かめられます。
関連記事:SEOコンテンツ制作の手順|順位が付く記事の設計と内製・外注の判断基準
上位に残る記事とそうでない記事を分けるもの
同じ手順で作っても、公開後に伸びる記事と沈む記事に分かれます。数多くの記事を制作してきた立場から見ると、差が出る箇所はおおよそ次の3点に集約されます。
1つは誰の判断で書かれたかが分かることです。書き手や監修者の立場、その判断の根拠が示されている記事は、読者にとって信頼できる情報になります。著者情報を載せるかどうかという形式の話ではありません。本文中で「なぜそう判断したのか」が説明されているかどうかが問われます。
2つ目は選び方の基準が書いてあることです。「目的に合わせて選びましょう」と書かれた記事は、読者に何も渡していません。予算がいくらなら、社内に書き手が何人いるなら、という条件つきの基準まで踏み込んで初めて、読者は自分のケースに当てはめられます。
3つ目は読み終えた読者が次に何をすればよいかが分かることです。手順を説明した記事なら、明日の朝いちばんに何から始めるのかまで書かれているかどうかで、記事の実用性は大きく変わります。
- 判断の根拠が本文に書かれている
- 条件つきの選び方の基準が示されている
- 読者が次に取る行動が具体的に書かれている
- 自社でしか出せない数字や事例が入っている
- 見出しだけを追っても内容の流れが分かる
反対に、公開後に伸びにくい記事には共通した特徴があります。
- 上位ページの内容を並べ替えただけになっている
- 「重要です」「意識しましょう」で終わり、行動が書かれていない
- 出典のない数字が入っている
- 1本に複数の役割を詰め込み、誰向けか分からない
- キーワードを詰め込んで日本語が不自然になっている
関連記事:SEOライティングとは?成果につながる書き方の手順とコツを制作会社が解説
公開後の効果測定とリライトの判断
記事は公開した時点では未完成です。検索エンジンに評価が反映されるまで時間がかかるため、公開直後の順位で良し悪しを決めることはできません。実務では、公開から一定期間を置いてから数値を見ます。
見る順番を固定しておくと、判断が速くなります。表示回数、掲載順位、クリック率、記事から次のページへの遷移という順で追ってください。上流から確認していけば、問題がどの段階にあるのかを切り分けられます。
数値の状態 | 読み取れること | 打ち手 |
|---|---|---|
表示回数がほぼ無い | 検索エンジンに評価されていない、または需要が小さい | キーワードの再検討、内部リンクの追加 |
表示回数はあるが順位が低い | 内容が検索意図とずれている | 構成の見直し、不足論点の追記 |
順位は高いがクリック率が低い | タイトルと説明文が読者の関心と合っていない | タイトルと説明文の書き換え |
流入はあるが次のページへ進まない | 記事の役割と着地先の設計が合っていない | 内部リンクとCTAの配置見直し |
※ 表示回数、掲載順位、クリック率はGoogle Search Consoleの検索パフォーマンスレポートで確認できます。

上から順に切り分けると、原稿を読み返す前に打ち手が絞れます。表示回数が付いていない記事の本文をいくら磨いても、読者に届く経路がないままだからです。

期間によって見る数字を変える
公開直後の記事に順位を求めても、判断材料になりません。おおよその目安として、公開から最初の数か月は表示回数が付き始めているかどうかだけを確認し、順位の変動には手を出さないほうが安定します。検索エンジンがページを認識し、評価が落ち着くまでには時間が必要だからです。
半年を過ぎても表示回数が伸びない記事は、内容の問題ではなくキーワード選定の問題である可能性が高くなります。この場合はリライトではなく、別のキーワードで新規に作り直すほうが早いことも少なくありません。
リライトしないという判断も必要
すべての記事を定期的にリライトする運用は、リソースを分散させるだけになりがちです。順位が安定して上位にある記事、既に問い合わせを生んでいる記事に手を入れると、かえって成果を落とすことがあります。
優先順位を付けるなら、検索結果の2ページ目付近にあり、かつ問い合わせに近いキーワードで書かれた記事からです。少しの改善で1ページ目に届く可能性があり、届いたときの効果も大きくなります。
記事作成は生成AIの時代に意味がないのか
コンテンツマーケティングの記事作成は、生成AIの時代になっても意味を失っていません。意味がないのは、前後の工程を省いて本数だけ増やす記事作成です。
検索順位の操作を主な目的に、生成AIなどで価値を加えずに大量のページを作る行為は、Googleのスパムに関するポリシーで「大量生成されたコンテンツの不正使用」の例に挙げられています。作り方は問われません。ポリシーに違反したサイトは、検索結果での掲載順位が下がるか、検索結果に表示されなくなることがあります。

AIモードの回答や、検索結果の上に出るAIによる概要にも、根拠になったWebページへのリンクが表示されます。リンクとして表示されるには、ページがインデックスに登録され、検索結果にスニペットを表示できる必要があり、通常の検索の技術要件のほかに加わる要件はありません。条件を満たしても、表示されるとは限りません。

読者とキーワードを決め、公開前に事実を確かめる工程は、AIを使っても人が受け持たなければなりません。AIで出す本数が増えるほど、前後の工程を記事ごとに考える手間も増えるため、工程を型にして回す仕組み化が必要になります。
記事作成を仕組み化する方法
記事作成の仕組み化は、工程を、人が決めて持ち続けるものと型に沿って繰り返せるものに分け、繰り返せるほうの決まりを文書に書き出すことから始まります。書き手が替わっても、生成AIに下書きを任せても、同じ目的と基準で記事を出せる状態が仕組み化の到達点です。
記事作成の7つの工程を、持つ人ごとに5つにまとめると、次のようになります。
工程 | 持つ人 | 型として書き出すもの |
|---|---|---|
目的とゴール指標 | 社内の責任者 | 記事の役割ごとのゴール指標 |
キーワード選定 | 社内の責任者か外部の支援先 | キーワードの一覧と書く順番 |
構成と執筆 | 型に沿って書く人か生成AI | 構成の決まりと執筆の指示文 |
公開前の確認 | 事業を知る社内の担当者 | 事実、表記、論理、目的の確認項目 |
効果測定 | 社内の責任者 | 見る数字の順番と見直す時期 |
型にしたときの効果が最も大きいのは、生成AIや書き手に記事を書かせるときに渡す、構成と執筆の指示文です。生成AIの下書きは、指示文に渡した目的や読者、キーワード、一次情報などで出来が大きく変わります。指示文を担当者がその都度書いていると、本数が増えるほど、担当者ごとに記事の出来がばらついてしまうでしょう。
確認の項目も型にできますが、書かれた事実や自社の判断が正しいかを最後に決めるのは、事業を知る社内の担当者です。確認の担当を決めないまま本数だけを増やすと、誤りのある記事がそのまま公開されるおそれがあります。

型は一度作って終わりではありません。表示回数が付かない記事が続くならキーワードの一覧を、次のページへ進まない記事が続くなら指示文にある内部リンクとCTAの決まりを直します。
記事作成を内製するか外注するかの判断
記事作成の体制には、社内で書く内製、外部に任せる外注、企画は社内で執筆だけを外に出すハイブリッドの3通りがあります。どれが正解というものではなく、社内に書ける人がいるか、月に何本必要か、専門性がどの程度必要かで変わります。
- 自社の一次情報や現場の判断をそのまま書ける
- 修正の往復が少なく、公開までが速い
- 進めるほど社内にノウハウが残る
- 通常業務と兼務になり、更新が止まりやすい
- 検索意図の分析や構成作成の経験が必要
- 書き手が1人だと、その人の異動で運用が終わる
内製が向いているのは、扱う内容の専門性が高く、外部のライターでは書けない領域を持っている場合です。医療や法務、特殊な製造技術などが該当するでしょう。反対に、月10本以上を安定して出したい場合や、社内に書ける人が実質1人しかいない場合は、外注を前提に体制を組んだほうが継続します。
外注先は3タイプあり、向いている場面が異なる
外注と一口に言っても、依頼先によって任せられる範囲と費用が変わります。
| クラウドソーシング | 記事制作会社 | SEOコンサル会社 | |
|---|---|---|---|
| 1本あたりの費用 | 低い | 中程度 | 高い |
| 任せられる範囲 | 執筆のみ | 企画から執筆、校正まで | 戦略設計と施策全般 |
| 品質のばらつき | 大きい | 小さい | 小さい |
| 社内の管理工数 | 大きい | 小さい | 中程度 |
| 向いている場面 | 構成を自社で作れる | 制作を継続的に回したい | 戦略から見直したい |
クラウドソーシングは費用を抑えられる一方で、募集、選定、指示出し、品質チェックの工数が社内に残ります。構成まで自社で作れる体制があって初めて成立する選択肢と考えたほうが安全です。
記事制作会社は、キーワード選定から構成、執筆、校正までをまとめて任せられます。毎月一定本数を継続的に公開したい場合、社内に残る管理工数がもっとも小さくなる選び方でしょう。SEOコンサル会社は戦略設計や技術面の改善まで含めて相談できますが、記事の制作本数に対する費用は高くなる傾向があります。

どのタイプを選ぶ場合でも、依頼範囲の外に残る工程は必ず社内の仕事になります。任せた気になっていた工程が実は空いていた、という状態を避けるため、発注前に守備範囲の境目を確認しておいてください。
外注すると自社らしさが消えてしまうのではないかと心配です。
編集部
その懸念は当たっていて、一次情報の提供を丸ごと任せた場合はどうしても一般論に寄ります。防ぐ方法は単純で、記事の目的、伝えたい判断基準、実際の事例の3点だけは自社から出してください。取材の形で30分ヒアリングしてもらえれば、あとは制作側で形にできます。
発注前に社内で決めておくこと
外注の失敗は、発注後ではなく発注前に決まっていることがほとんどです。任せる範囲があいまいなまま始めると、期待と成果物がずれ、修正の往復で工数が膨らみます。
発注前に決めておくのは、記事の目的とゴール指標、想定読者、公開先のURL構造、月あたりの本数、一次情報の提供者と提供方法です。目的とゴール指標の2点は、外部に委ねないほうが結果として速く進みます。
外部の型を受け取って内製で回す進め方
内製の形の1つに、外部の制作会社が自社の運用で使っている型を受け取り、社内で記事を出す進め方があります。検索意図の分析や構成作成の経験が社内に無いという内製の難しさを、型で補う考え方です。
具体的には、キーワード戦略の設計と制作体制の構築を外部と進め、制作会社が日々の公開に使っている記事の指示文を作るツールを、社内で回せる形で受け取ります。指示文は、生成AIに記事を書かせるときに渡す指示の文章です。公開前の確認は社内で行うため、確認の担当を置けなければ、型を受け取る進め方は成り立ちません。
型を受け取る進め方が向いているのは、記事を作るノウハウを社内に残したい会社や、書き手が足りずに本数を増やせていない会社です。確認の担当を置けないなら、企画から校正までを任せられる記事制作会社のほうが合います。
記事を納品してもらうより、社内で回せる型がほしい場合
Writers-hubの記事コンテンツの制作支援では、キーワード戦略設計と制作体制の構築に加えて、自社と取引先のサイトで毎日の公開に使っている記事の指示文を作るツールを、御社で回せる形でお渡しします。公開前の確認は御社で行っていただきます。無料のオンライン相談(30分程度)で今の記事の一覧を見せていただければ、どこまでを社内で持つかを一緒に確かめましょう。
コンテンツマーケティングの記事作成でよくある質問
記事作成について、よくある質問をまとめました。数字で答えられるものは少なく、条件によって答えが変わる問いが大半を占めます。
本数だけで決まるものではありません。問い合わせに近いキーワードの記事が揃っているか、記事から次のページへ進む導線があるかで大きく変わります。役割の異なる記事を組み合わせて10本前後を揃えた段階で、数値の傾向は読めるようになります。
制作の過程でAIを使うこと自体は問題視されていません。Googleも、制作方法ではなく生成された内容が読者にとって有用かどうかで評価すると説明しています。ただし、検索順位の操作を主な目的に、価値を加えずに大量に作ると、スパムに関するポリシーの対象になります。また、一次情報や自社の判断を入れずに出力をそのまま公開すると、他社と同じ内容になりやすいという実務上の課題は残ります。
目標となる文字数はありません。検索結果の上位ページが扱っている論点を網羅したうえで、自社ならではの内容を加えると結果的にその程度の分量になる、という順序です。分量を先に決めて中身を薄めるほうが、評価を落とします。
検索結果の2ページ目付近にあり、かつ問い合わせに近いキーワードの記事から手を入れます。既に上位で安定している記事や、そもそも需要の小さいキーワードの記事は、優先度を下げて構いません。
まとめ
コンテンツマーケティングの記事作成は、執筆の腕前より工程設計で結果が変わります。記事ごとに役割とゴール指標を1つずつ決め、キーワードは問い合わせまでの距離で並べ替え、構成の段階で上位ページに無い判断基準を確保する。この3点を守るだけで、公開後の数値の読み方まで一貫します。
公開後は表示回数から順に確認し、直すべき記事と触らない記事を分けてください。すべてを均等にリライトする運用では、成果の出ている記事まで成果を落とすことがあります。
生成AIで原稿が速く書けるようになっても、前後の工程を省いて本数だけを増やした記事は成果につながりません。目的やキーワード、指示文、確認の基準などを型にして、公開前の確認を社内に残せば、書き手やAIが替わっても同じ基準で記事を出せます。
体制については、専門性が高く外部では書けない内容なら内製、継続的な本数が必要なら外注という切り分けが現実的でしょう。ノウハウを社内に残しながら本数を増やしたいなら、外部の型を受け取って内製で回す進め方もあります。
私たち合同会社Writers-hubは、記事コンテンツの制作支援として、キーワード戦略設計と制作体制の構築に加え、自社と取引先のサイトで毎日の公開に使っている記事の指示文を作るツールを、社内で回せる形でお渡ししています。公開前の確認は、受け取った会社の側で行います。自社で書くべき部分と外に出せる部分の線引きから相談したい場合も、現状を伺ったうえで一緒に進め方を整理しましょう。
社内の人数で、どこまで記事作成を回せるか迷っていませんか
記事作成の手順は分かっても、社内でどこまで回せるかは、月に出したい本数と、公開前の確認に割ける時間で変わります。無料のオンライン相談(30分程度)で、今の記事数と社内の体制を伺えれば、どこから手を付けるかを一緒に整理できます。







