「商品ページの説明文を1枚ずつ書き足していけば、検索からの流入も増えていくはず」。ECの管理画面は商品を1点ずつ登録する作りで、売上も商品単位で確認するため、手を入れる場所も商品ページからと考えるのが自然です。ところが、商品ページが受けるのは商品名や型番の検索だけで、まだ商品を決めていない人の検索を受けるのはカテゴリページと記事です。説明文を足す前に、どのページにどの検索を受けさせるかを決めておくと、限られた工数をどこに割くかが決まります。
本記事では、ECサイトの構造が一般的なWebサイトとどう違うかから、ページの役割分担、ショッピングタブとAI検索に商品を出す条件、着手する順番まで、記事制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- 商品ページは商品名や型番の検索を受け、集客はカテゴリページと記事が担う
- カテゴリは社内の商品分類ではなく、検索される語の掛け合わせに合わせて作る
- 残さない絞り込みURLはrobots.txtでクロールを止め、ページ送りは1ページ目に集約しない
- ショッピングタブに出すにはMerchant Centerへの登録が要り、GoogleのAI検索(AIによる概要・AIモード)向けの特別な対策は要らない
- 着手は、1回の修正が効くページ数の多いテンプレートと技術設定から始める
ECサイトのSEOが一般的なサイトと違うのは、ページが自動で増えるから
コーポレートサイトやオウンドメディアのSEOは、1ページずつ人が書いて公開する前提で組み立てられています。何を書くかを決めて書き、公開します。ページ数は意図した分だけ増えていきます。
ECサイトはそうではありません。商品を1点登録すれば商品ページが1枚できあがり、タグを付ければ該当する一覧ページにも自動で並びます。絞り込み条件を1つ増やせば、組み合わせの数だけ新しいURLが生まれます。人が書いた覚えのないページが、システムによって次々に作られていく状態です。
色10種類、サイズ5種類、価格帯4区分という条件で絞り込みができる一覧ページがあれば、掛け合わせだけで200通りのURLができます。実際にはここに並び順やページ送りが加わるため、1つの一覧から数千のURLが生成される構成も珍しくありません。
この違いによって、SEOでやるべき作業の中身が変わります。オウンドメディアのSEOでは「何を書くか」の比重が大きいのに対して、ECサイトでは「生成されたページのうち、どれを検索エンジンに見せて、どれを見せないか」を決める作業が先に来ます。書く作業だけを増やしても状況が動かないのは、そのためです。
もう一点、ECサイト特有の条件として、商品の入れ替わりがあります。取り扱いが終わればページの中身は用済みになりますが、URLと、そこに集まった評価は残ります。一般的なサイトでは記事が急に消えることはあまりありませんから、この扱いを決めておく必要があるのはEC側の事情だと言えます。
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ECサイトのページは役割ごとに3種類に分かれる
ECサイトのSEOを考えるうえで、最初に整理しておきたいのがページの役割分担です。同じサイトのなかにあっても、受けている検索の種類がまったく違います。
| 商品ページ | カテゴリページ | 記事コンテンツ | |
|---|---|---|---|
| 受ける検索 | 商品名・型番・ブランド名 | ジャンルと属性の掛け合わせ | 悩み・比較・選び方 |
| 検索する人の状態 | 買うものが決まっている | 候補を絞り込んでいる | 商品をまだ知らない |
| 想定されるページ数 | 数百から数万 | 数十から数百 | 数十から |
| 1ページあたりの検索需要 | 小さい | 大きい | 中くらい |
| 購入までの距離 | 近い | 近い | 遠い |
| 手を入れたときの効き方 | テンプレート単位で一括 | 1ページずつ順位が動く | 1本ずつ積み上がる |
表を眺めて気づいてほしいのは、商品ページだけが「1ページあたりの検索需要は小さいのに、ページ数だけが多い」という組み合わせになっている点です。

商品ページは指名検索の受け皿になる
商品ページが上位に出るのは、その商品の名前や型番、あるいはブランド名と組み合わせた語で検索されたときです。裏を返せば、商品名を知らない人はその検索語を打ちません。
つまり商品ページは集客口ではなく、購入を決める場所 という位置づけになります。商品ページの改善は購入率を左右しますし、手を抜いてよい部分ではありません。ただ、そこを磨いたところで検索する人の総数は増えないという点は、先に理解しておいたほうが計画を立てやすいはずです。
カテゴリページはジャンルの検索を受ける
一方でカテゴリページは、まだ商品が決まっていない人の検索を受けます。「ランニングシューズ 初心者向け」「ワンピース 結婚式」のように、ジャンルと属性を掛け合わせた語がここに当たります。
検索する人の数が商品名よりはるかに多く、しかも購入までの距離が近いページです。ECサイトの検索流入で最も伸びしろがあるのは、ほとんどの場合ここです。
記事コンテンツは購入を決める前の段階を受ける
記事コンテンツが受けるのは、商品を探す前段階の検索です。使い方、選び方、他の手段との比較といった、その場では売上にならない検索を拾っておき、後から商品ページへ送る役割を担います。
3つを並べてみると、集客を担うのはカテゴリページと記事コンテンツで、商品ページはそこから来た人を受け止める側だと整理できます。
関連記事:BtoB企業のSEOで成果を出す進め方|着手順序とキーワード選定の判断軸
カテゴリページはECサイトで最も大きな集客口になる
カテゴリページで行う作業は、「一覧ページの見た目を整える」ことではなく、「どの検索語をどの一覧で受けるかを決め直す」ことです。
ここでよくあるのが、カテゴリ構成が社内の商品分類のまま組まれている状態です。基幹システムやPOSの分類は、仕入れ先やメーカー、原価管理の都合で切られています。ところが検索する人は、用途やシーン、体型や悩みで言葉を打ちます。両者はもともと一致しません。
カテゴリは商品マスタでなく検索語に合わせて作る 。ここが本記事でお伝えしたい要点のひとつです。

掛け合わせの軸は、扱う商材によって変わります。実際に候補語を出すときは、次のような軸を用意しておくと漏れが減ります。
軸 | 具体例 | 向いている商材 |
|---|---|---|
用途・シーン | 通勤用、ギフト、キャンプ | 使う場面で選び方が変わるもの |
対象者 | メンズ、40代、初心者 | 買う人の属性で候補が絞れるもの |
素材・成分 | 綿100パーセント、無添加 | 素材で品質差が出るもの |
サイズ・容量 | 大容量、コンパクト | 設置場所や持ち運びが条件になるもの |
価格帯 | 3,000円以下、1万円台 | 予算から探されやすいもの |
ブランド | メーカー名との掛け合わせ | 指名で探される取扱ブランドがあるとき |
すべての軸を掛け合わせる必要はありません。自社の商品でユーザーが迷う点はどこか、という観点で2つか3つの軸を選ぶところから始めてください。
主要ジャンル名に対して、用途、シーン、対象者、素材、価格帯、サイズといった軸を掛け合わせ、候補となる語を機械的に列挙します。この段階では検索されているかどうかを気にせず、量を出してください。
候補語をキーワードツールと実際の検索結果で確認し、検索需要があるものだけを残します。あわせて、その語で上位に出ているのが一覧ページなのか記事なのかも見ておくと、作るべきページの種類が判断できます。
検索需要があっても、該当商品が2点や3点しかない一覧を作ると、中身の薄いページが増えるだけになります。並ぶ商品数が確保できる組み合わせから優先してください。
新しく作る一覧に固定のURLを与え、親カテゴリやグローバルナビ、パンくずから到達できる状態にします。どこからもリンクされていない一覧は、作っても評価されにくいものです。
一覧ページのタイトルタグと説明文をテンプレートの自動生成に任せると、全カテゴリで同じ形の文言が並びます。検索需要の大きい上位のカテゴリだけでも、個別に書き分ける価値があります。
一覧ページに説明文を置くかどうかの判断
カテゴリページに数百字の説明文を入れるべきかどうかは、迷いやすい点です。無条件に入れる必要はありません。判断の基準は、そのカテゴリで検索する人が商品リスト以外の情報を求めているかどうかです。
サイズの選び方や素材の違いといった、購入前に確認したい事柄があるジャンルなら、一覧の下に短い解説を置く意味があります。逆に消耗品の詰め替えのように、選ぶ材料がほとんど価格と容量しかないカテゴリで、字数を埋めるためだけの文章を足しても効果は薄いでしょう。
絞り込みで自動生成されるURLの扱い方
絞り込みや並び替えで生まれるURLをすべて検索エンジンに見せると、内容がほとんど変わらないページが大量にインデックスされ、クロールの効率が落ちます。かといって全部まとめて除外すると、「ブランド名とアイテムの掛け合わせ」のように検索需要のある組み合わせまで捨てることになります。
次の条件を満たす組み合わせだけを検索対象として残し、それ以外はクロールやインデックスの対象から外す形で線を引くのが基本です。
- その組み合わせの語で実際に検索されている
- 該当する商品が継続的に一定数並ぶ
- 一覧のタイトルと説明文を個別に設定できる
- 商品が入れ替わってもページが空にならない
残さない組み合わせは、robots.txtで絞り込みのパラメータを指定して、クロールそのものを止めます。canonicalタグやnofollow属性でもクロールの回数は時間をかけて減ることがありますが、長い目で見るとrobots.txtのほうが確実です。
残す組み合わせは、パラメータを「&」でつなぎ、パスで表すなら条件の並び順を固定して、同じ一覧に別のURLができないようにします。該当商品が0件になった組み合わせは、ほかのページへ転送せず、そのURLで404を返してください。

並び替えやセッションIDのようなパラメータは、検索需要がまず発生しないため、robots.txtでクロールを止めるか、noindexでインデックスから外すか、canonicalで1つのURLに集約する扱いで問題ありません。
ページ送りのURLは1ページ目に集約しない
カテゴリの一覧を複数のページに分けるページ送りは、並び替えと扱いが逆で、2ページ目以降にもそれぞれのURLを正規URLとして指定します。1ページ目をcanonicalの向け先にしないのは、2ページ目以降にしか載っていない商品も、Googleがページをたどって見つけられるようにするためです。
ページどうしは、aタグのhref属性で書いた通常のリンクでつなぎます。次のページと前のページを示すlink要素(rel=nextとrel=prev)は、Googleが今は使っていません。
「もっと見る」ボタンで続きの商品を読み込む一覧では、Googleのクローラーがボタンを押さないため、ボタンの先にある商品を見つけられないことがあります。この形の一覧では、XMLサイトマップか、Google Merchant Center(Googleに商品データを登録する管理画面)のフィードで、商品ページのURLを別に渡しておくと、Googleが商品を見つけやすくなります。
※ 参考:ページ分け、段階的ページ読み込み、それらの Google 検索に対する影響(Google 検索セントラル)
一覧ページが数百枚あって、どこから直せばよいか決まらないとき
カテゴリの切り直しや絞り込みURLの整理は、1枚ずつ手作業で進めると工数が読めなくなります。合同会社Writers-hubのデータベースSEOでは、URL構造とテンプレート(title・meta description・構造化データ)の設計と、canonicalやサイトマップによるインデックスの制御を、まとめて引き受けています。どのページを検索エンジンに見せ、どのページを外すかという線引きの段階から相談してください。
関連記事:美容室のSEO対策完全ガイド|効果的な7つの施策と成功事例
商品ページで差がつくのは独自情報と構造化データ
商品ページは集客の主役ではないものの、放置してよいわけではありません。商品ページで差がつくのは、独自情報と構造化データの2つです。独自情報は順位に、構造化データは検索結果での見え方に関わります。
最も多い問題が、メーカーから提供された商品説明文をそのまま掲載している状態です。同じ商品を扱う他社のECサイトも同じ文章を使っているため、検索エンジンから見れば内容が重複したページが並ぶことになります。同じ文章しかないなら、より大きなサイトが選ばれます。
独自情報として役立ちやすいのは、実物を触らないと書けない内容です。実測したサイズ、手に持ったときの重さの印象、想定される使用シーン、同梱物の一覧、似た商品との違い、購入後のよくある質問。これらはメーカーの説明文には含まれず、自社で在庫を持っているからこそ書ける情報です。
レビューも独自情報として働きます。ただし、レビューが集まるのは購入者がいる商品に限られますから、新しく追加した商品や取扱数の少ない商品には期待できません。レビュー任せにせず、店舗側が書く部分を確保しておく必要があるでしょう。
もう一つ、構造化データの実装も見直したいところです。価格、在庫状況、レビューの評価といった情報をマークアップしておくと、検索結果の表示に反映される場合があります。順位そのものを押し上げる仕組みではありませんが、同じ順位に並んだときに目に留まる要素が増えるでしょう。

商品ページを見直すときは、次の項目を確認してください。
- タイトルタグに商品名とブランド名が入っている
- 説明文がメーカー提供文のコピーになっていない
- 実測値や使用シーンなど、自社でしか書けない情報がある
- 商品画像に代替テキストが設定されている
- 構造化データで価格と在庫状況が正しく出力されている
- 在庫状況の表示が実際の在庫と同期している
項目を並べると多く見えますが、全商品へ一度に適用する前提で考えると着手できなくなります。手を付ける範囲をどう決めるかが、ここでの大きな論点になります。
商品数が5,000点あります。全部の説明文を書き直す前提だと、いつまでも着手できません。
編集部
全点を書き直す必要はありません。売上の上位100点と、検索からの流入がすでにある商品から着手してください。残りはテンプレートで出力される項目(サイズ表、素材、同梱物)を増やすほうが、1点ずつ文章を書くより早く効果が出ます。個別に文章を書く対象は、後から徐々に広げれば間に合います。
AI検索やショッピングタブに商品が出る条件
ECサイトの商品は、Googleの通常の検索結果のほか、価格や在庫を添えた商品のリッチリザルトや画像検索、ショッピングタブなどにも表示されます。表示に主に使われる商品のデータは、商品ページに書く構造化データと、Google Merchant Center(Googleに商品データを登録する管理画面)に登録する商品データの2つです。
主な表示先3つについて、2つのデータの使われ方を比べると次のとおりです。
表示先 | 商品の構造化データ | Merchant Centerの商品データ |
|---|---|---|
商品のリッチリザルト | 表示に使われる | 使われる場合がある |
画像検索の商品の注釈 | 表示に使われる | 登録した画像が使われる |
ショッピングタブ | 登録データの検証に役立つ場合がある | 登録が必須 |
※ 参考:商品データを Google と共有する(Google 検索セントラル)
ショッピングタブに商品を出すには、Merchant Centerへの登録が欠かせません。 通常の検索結果に出るだけなら登録は要りませんが、商品数が多く入れ替わりも激しいECサイトでは、クロールだけではGoogleが全商品を見つけきれないことがあります。フィードで商品の一覧を直接渡せば、Googleが全商品を見つけやすくなります。
登録した商品データは、Google検索の商品の表示に使われる場合があります。更新の少ない小規模なサイトなら、サイトをクロールして商品データを作る自動フィードから始められます。
価格と在庫は、サイトとMerchant Centerの間でずれやすい項目です。商品が売り切れるとサイトはすぐ購入不可になりますが、フィードの更新は遅れがちです。Merchant Centerで、サイトの内容に合わせて商品データを自動で更新させる設定にしておくと、売り切れた商品が在庫ありのまま表示されるずれを減らせます。
AIによる概要やAIモードに表示されるために、ECサイトが追加でしなければならない作業はありません。表示の対象になるのは、インデックスに登録され、検索結果でスニペットを表示できる状態のページで、条件を満たしても表示が約束されるわけではありません。AI検索のための特別な構造化データや、AI向けのテキストファイルを作る作業も不要です。
そのうえで確認しておきたいのは、構造化データの価格や在庫がページに見えている表示と一致していることと、Merchant Centerの商品データが最新であることの2点です。AIによる概要やAIモードに表示された分も、Search Consoleの検索パフォーマンスでは検索タイプ「ウェブ」の数字に含まれます。

販売終了ページは301・404・残すの3択で判断する
ECサイトのSEOで判断に迷いやすいのが、取り扱いを終えた商品ページの処理です。多くの解説記事が「放置しないこと」とだけ書いていますが、実務で必要なのは、どれを選ぶかの基準のほうでしょう。
選択肢は3つで、判断の基準は、そのURLに検索需要が残っているか という点に集約されます。
状況 | 処理 | 理由 |
|---|---|---|
明確な後継商品がある | 後継商品ページへ301リダイレクト | 検索してきた人の目的を、そのまま引き継げる |
再入荷や再販の可能性がある | ページを残し、在庫なしと代替品を表示 | URLに集まった評価と流入を維持できる |
検索需要も流入も見込めない | 404または410を返す | 中身のないページを増やさずに済む |
判断に迷ったときは、そのURLに直近で検索からの流入があるか、外部サイトからリンクされているかを確認してください。どちらもゼロで、後継商品もないなら、消してしまって差し支えありません。
避けたいのが、販売終了ページをまとめてトップページやカテゴリトップへ301リダイレクトする処理です。検索してきた人が探していた商品と関係のないページに着地するため、一括のリダイレクトは404と同じ扱いを受けやすくなります。後継商品が個別に存在する場合にのみ、1対1で向け先を指定してください。
季節商品のように毎年扱いが復活するものは、URLを使い回す設計にしておくと、前年に積み上がった評価をそのまま次のシーズンへ持ち越せます。年ごとに新しいURLを発行する運用にしていると、毎年ゼロから評価を作り直すことになります。
ECサイトで先に済ませておきたいテクニカルSEO
ここまでの内容と比べると地味ですが、テンプレートに関わる設定は1回直すだけで全ページに反映されるため、費用対効果でいえば最も高い部類に入ります。
- XMLサイトマップに、検索対象としたいURLだけが載っている
- robots.txtで絞り込みや検索結果ページのクロールを制御している
- canonicalタグで同一内容のURLを1つに集約している
- スマートフォンでの表示と操作に問題がない
- 商品画像の圧縮と遅延読み込みで表示速度を確保している
- 全ページがHTTPSで配信されている
- パンくずリストがカテゴリ階層どおりに出力されている
- 商品ページから関連商品や上位カテゴリへの内部リンクがある
表示速度については、ECサイトは商品画像を多く扱う性質上、どうしても不利になりがちです。画像の枚数を減らすより、配信形式の見直しと遅延読み込みの設定で対処するほうが、購入率を落とさずに済みます。
記事コンテンツは購入を決める前の検索を受ける
カテゴリページで拾えるのは、すでに買うジャンルが決まっている人の検索までです。その手前、まだ何を買うか決めていない段階の検索を受けるのが記事コンテンツの役割になります。
テーマを選ぶときは、商品名を出さずに書ける内容で、かつ読み終えたあとに自社の商品が選択肢として自然に出てくるかどうかを、実務上の目安にして判断してください。使い方、選び方の基準、手入れの方法、他の手段との比較あたりが該当します。
記事を書いても、読まれるだけで買ってもらえないのではないでしょうか。
編集部
1本目から購入につながることは、確かに多くありません。ただ、記事から商品ページへ送る導線の置き方で結果はかなり変わります。記事の末尾に商品一覧をまとめて並べるより、本文中で「この条件ならこのタイプ」と説明した直後に、その商品ページへのリンクを置くほうが遷移すると見ています。読者が必要性を感じた瞬間と、リンクの位置を合わせてください。
記事を作る側でもう一つ意識したいのが、カテゴリページとの役割の重なりです。記事で「初心者向けランニングシューズの選び方」を書き、同じ語を狙ったカテゴリページも用意すると、自社の2ページが同じ検索結果を取り合う形になります。記事は選び方や比較の観点まで、カテゴリページは商品一覧という具合に、狙う語を分けておいてください。
記事の企画と執筆に人手を割けず、更新が止まっているとき
EC運営は受注処理や在庫管理に日々の時間が取られるため、記事制作が後回しになりやすい業務です。合同会社Writers-hubの記事コンテンツの制作支援では、どのキーワードから記事にするかを決めるKW戦略設計と、担当者が変わっても記事を出し続けられる制作体制の構築を手伝います。まず何本を、どの順番で作るかという計画の段階からお声がけください。
ECサイトの外部対策は取引関係と商品そのものから生まれる
外部からのリンクは検索エンジンの評価に関わる要素ですが、ECサイトの場合、記事メディアとは獲得の道筋が違います。ノウハウ記事のように「参考になったから引用される」経路は成り立ちにくく、代わりに商品や取引の実態からリンクが生まれます。
現実的に狙える経路は、おおむね次のあたりに限られます。
- 取り扱っているメーカーや卸の公式サイトに、取扱店として掲載してもらう
- 実店舗や運営会社が加盟する業界団体、商工会のページに掲載する
- 新商品や取り組みをプレスリリースとして配信し、報道記事から参照される
- ギフト特集や比較記事を書いているメディアに、商品情報を提供する
- 自社で開催するイベントや協賛の告知ページから参照される
いずれにも共通しているのは、実際の取引や活動が先にあって、その結果としてリンクが付いている点です。逆に、順位を上げる目的で費用を払ってリンクを設置してもらう方法は、検索エンジンのガイドラインで禁じられている行為に該当します。短期的に順位が動いたとしても、後から評価を失う可能性を抱えることになるため、選択肢から外してください。
SNSからのリンク自体が順位を直接動かすわけではありませんが、商品が紹介される起点にはなります。とくに実物の見た目が購入の決め手になる商材では、投稿を見た人が商品名で検索し、そこから商品ページにたどり着く流れが生まれます。外部対策を「リンクを集める作業」ではなく、「商品を知る接点を増やす活動」として捉えたほうが、EC事業では続けやすいはずです。
着手する順番は、1回の修正が効くページ数で決める
限られた工数のなかで何から手を付けるかを判断する物差しとして使いやすいのが、1回の修正が何ページに効くかで順番を決める という考え方です。

タイトルタグの生成ルール、パンくず、canonical、サイトマップ、表示速度。1か所直せば全ページに反映されるため、最初に片付けます。ここは制作会社や開発担当への依頼が必要になることが多く、着手から反映まで時間がかかる点でも先に動かす価値があります。
上位20から30のカテゴリについて、受ける検索語を決め直し、タイトルと説明文を個別に設定します。1ページあたりの検索需要が大きいため、成果が数字で確認しやすい範囲です。
全点の文章を書くのではなく、サイズ表や素材、同梱物といった出力項目を増やす方向で手を入れます。個別の説明文は、売上と流入の上位から順に広げてください。
成果が出るまでに時間がかかるため、前の3つが終わるのを待たず、月に数本のペースで並行して進めます。着地させる先のカテゴリページが整っていると、記事からの導線も機能しやすくなります。
この順番にしたのは、テンプレートの修正には開発の待ち時間が発生し、記事は公開してから評価されるまでに時間がかかるからです。どちらも着手が遅れるほど後ろに響くため、先に走らせておく必要があるわけです。
ECサイトのSEOでつまずきやすい点
最後に、陥りやすい状態を挙げておきます。
- 商品ページの説明文だけを書き直し、数か月かけても流入が変わらない
- カテゴリ構成が基幹システムの商品分類のままで、検索語と噛み合っていない
- 絞り込みURLをすべてインデックスさせ、内容の薄いページが大量に残っている
- 販売終了ページを一括でトップページへリダイレクトしている
- 記事とカテゴリページで同じ検索語を狙い、自社内で順位を取り合っている
- モールへの出店ページと自社ECで同じ商品説明文を使っている
- 順位だけを追いかけ、流入した人が購入まで進んでいるかを見ていない
とりわけ見落とされがちなのが、最後の項目です。ECサイトのSEOは検索順位の改善で終わらず、流入した人が商品を見つけて購入に至るところまでが一続きになっています。カテゴリページの順位が上がっても、そこから商品ページへの導線が弱ければ売上には反映されません。順位と流入だけでなく、カテゴリページから商品ページへの遷移率まで見ておくと、次に直す場所が見つけやすくなります。
ECサイトのSEOについてよくある質問
目的が違います。モールはモール内の検索で商品を探す人に届く仕組みで、集客をモールの集客力に依存する形になります。自社ECの検索流入は、手数料がかからず、顧客情報も自社に残る点が異なります。両方を運用している場合は、商品説明文を使い回さず、それぞれに向けて書き分けてください。
施策の種類で差があります。テンプレートの修正やcanonicalの整理は、再クロールが進めば数週間で表示に変化が出ることもあります。カテゴリ設計の見直しは数か月、記事コンテンツは公開から半年程度を見ておくのが現実的でしょう。着手の順番を決めるとき、この時間差を織り込んでおくと計画が崩れにくくなります。
できます。ただし商品点数が少ないと、カテゴリの掛け合わせを細かく作っても該当商品が並ばず、一覧としての価値が出ません。その場合は記事コンテンツの比重を上げ、商品を知る前の検索を受ける形に寄せるほうが向いています。
対応できる範囲はサービスによって変わります。タイトルタグや説明文の個別設定、URLの構造、canonicalの制御がどこまで管理画面から扱えるかを先に確認してください。制御できない項目がある場合は、その前提で施策の優先順位を組み直す必要があります。
回答はいずれも一般的な条件を前提にしたものです。実際にどれを優先するかは、扱う商品点数と、現在どの検索語で流入しているかによって変わってきます。
自社のECサイトで、今どこから手を付けるべきか決めきれないとき
無料相談(オンライン30分程度)では、カテゴリページの一覧やSearch Consoleの画面があれば、それを見ながら進めます。テンプレートの修正とカテゴリの見直し、記事の制作のうち、どれから進めるかを一緒に確かめます。何を依頼するか決まっていない段階でも構いません。
まとめ
ECサイトのSEOは、ページが自動で増え、商品が入れ替わるという前提のもとで組み立てる必要があります。だからこそ、書く作業を増やす前に、どのページに何の検索を受けさせるかを決める工程が先に来ます。
商品ページが受けるのは商品名や型番の検索であり、そこを磨いても検索する人の総数は増えません。先に手を入れるのはカテゴリページと記事コンテンツ 。そのうえで、テンプレートに関わる技術設定から順に、1回の修正が効くページ数の多いものを片付けていくと、限られた工数でも成果を確認しながら進められるはずです。
ショッピングタブに商品を出すにはMerchant Centerへの登録が要りますが、GoogleのAI検索(AIによる概要・AIモード)のために別の作業を足す必要はありません。Googleは、AIによる概要とAIモードのための特別な最適化は不要としています。
合同会社Writers-hubは、大量のページを持つサイトのURL構造やテンプレート、インデックスの制御を見直すデータベースSEOと、キーワード戦略の設計から制作体制づくりまでを手伝う記事コンテンツの制作支援を行っています。カテゴリの切り直しから記事の制作まで、どこを自社で持ち、どこを外に出すかの線引きから一緒に決めていく形で対応していますので、着手する順番に迷っている段階でも声をかけてください。
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