「LPは制作会社に頼めば、原稿も素材も向こうで用意してもらえそう」。制作会社の料金ページには「原稿不要」「丸投げOK」と大きく書かれていることが多いため、初めて外注する担当者ほど、こう受け取りがちです。ところが、同じ要望を伝えた3社から10万円と80万円の見積もりが並ぶことがあり、金額の差を生むのは作業量ではなく、発注側が渡せる材料の量です。誰に売るのか、既存のお客様がなぜ選んだのかといった材料が欠けた分を、制作側は調べる工程とヒアリングの往復で補い、その時間が金額に乗ります。
本記事では、依頼先の4タイプと費用相場から、見積書の読み比べ方、契約で確かめる著作権と発注側の義務まで、順にお伝えします。
- 社内に進行を管理する人がいない初めての外注なら、構成から実装まで一つの窓口で受けるLP制作会社が第一候補になる
- 費用は5万円から100万円超まで開き、価格が下がるほど原稿や写真など発注側が用意するものが増える
- 見積もりの差は何を書くかを決める工程の量で生まれ、依頼前に材料をA4一枚にまとめて全社に渡すと比べやすくなる
- 構成から実装まで一式で頼むと、公開までは1か月から2か月が目安になる
- 契約では、作り替える権利まで含めた著作権の譲渡と、フリーランスに頼むときの取引条件の明示を書面かメールで決める
LP制作の依頼先4タイプと向き不向き
LPを外注する先は、大きく4つに分かれます。金額の違いばかりが目に入りますが、実際に影響が大きいのは「対応できる範囲」と「進行にかかる手間」の差です。
| LP制作会社* | 広告代理店 | フリーランス | クラウドソーシング | |
|---|---|---|---|---|
| 費用の目安 | 30万〜100万円 | 50万円〜(広告費と別) | 10万〜40万円 | 5万〜30万円 |
| 構成と原稿の対応 | ◎ | ◎ | △(人による) | △(人による) |
| デザインと実装 | ◎ | ○(再委託が多い) | ○ | ○ |
| 進行にかかる手間 | 少ない | 少ない | 中程度 | 多い |
| 公開後の改善 | ○ | ◎ | △ | × |
| 途中離脱のリスク | 低い | 低い | 中程度 | 高い |
LP制作会社は、構成づくりから原稿、デザイン、実装までを一つの窓口で受けてくれる点が最大の利点です。担当ディレクターが社内の制作者へ指示を振り分けるため、発注側は「誰にどの指示を出すか」を考えずに済みます。初めての外注で、社内に進行を管理できる人がいない場合は、ここが第一候補になるでしょう。
広告代理店は、LPを広告の一部として扱います。検索広告やSNS広告の運用とセットで頼めるため、公開後にどの流入元から来た人が申し込んだのかを見ながら直していけるでしょう。ただし制作自体は提携先へ再委託されることが多く、原稿やデザインの細かい要望が伝わるまでに一段クッションが挟まります。
フリーランスは、10万円台から相談できる代わりに、対応範囲が人によって大きく違います。デザインは得意でも原稿は書けない方、逆に文章は書けても実装は外注する方がいます。依頼前に「どこからどこまでを一人で行うのか」を確認しておくと、後から別の外注先を探す事態を避けられるでしょう。
クラウドソーシングは、募集の段階で複数の提案を見比べられるのが利点です。一方で、進行の管理はすべて発注側の仕事になります。要望をテキストで正確に伝え、納品物を検収し、修正指示を出す。この一連の作業を自社で担える体制があるかどうかで、向き不向きがはっきり分かれます。
どこに頼むかで迷ったときは、金額から入らず、次の順番で消していくと早く絞れます。まず「社内に進行を管理できる人がいるか」。いなければクラウドソーシングは外れます。次に「原稿を書ける人が社内にいるか」。いなければ、対応範囲に原稿執筆が含まれる先だけが残ります。最後に「公開後も広告と一緒に回すのか、作って終わりか」。前者なら広告代理店、後者なら制作会社かフリーランスが残ります。この3問で、たいていは2択まで絞れるはずです。

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LP依頼の費用相場と価格帯別にできること
LP制作の費用は5万円から100万円超まで開きがあります。この幅は品質の上下だけを表しているのではなく、「どこまでを制作側が引き受けるか」の違いだと考えたほうが実態に近いでしょう。価格帯と対応範囲、そして発注側が用意するものを並べると、その関係が見えてきます。
価格帯 | 主な対応範囲 | 発注側が用意するもの |
|---|---|---|
10万円以下 | テンプレートを使ったデザイン、または支給デザインのコーディング | 原稿、写真、ロゴ、構成の指示 |
10万〜30万円 | 構成のたたき台、オリジナルデザイン、実装、フォーム設置 | 原稿、写真、訴求の優先順位 |
30万〜60万円 | ヒアリングからの構成設計、原稿執筆、デザイン、実装、計測設定 | 商品情報、既存顧客の声、使用許諾のある写真 |
60万〜100万円 | 競合調査、訴求の設計、撮影やイラスト、複数パターンの制作 | 判断できる決裁者の同席、社内データの開示 |
100万円以上 | 戦略設計から公開後の検証と改善、広告運用との連携 | 検証に足るアクセスを集められる広告予算 |
※ 金額は目安で、実際の金額は依頼先の見積もりで決まります。ページの長さ、撮影やイラストの有無、修正回数の上限、公開後の対応範囲によって、同じ帯の中でも金額は上下します。
右端の列に注目してください。価格が下がるほど、発注側が用意するものは増えます。10万円以下でLPを作れるという表現は間違いではありませんが、それは原稿と写真がすでに手元にある場合の話です。逆に100万円を超える見積もりには、多くの場合「何を書くべきかを決める工程」が含まれているとみてよいでしょう。
格安で提供できるのも、からくりがあるからではありません。デザインの型をあらかじめ用意しておき、写真と文章を差し替えて組み立てる。修正回数に上限を設け、打ち合わせは1回か2回に抑える。この3つで工数を圧縮しています。裏返せば、型に載せにくい商材や、社内で意見が割れて何度も方向転換する案件では、追加の修正費が積み上がり、格安のプランがかえって割高につくこともあるでしょう。
社内にデザイナーやエンジニアがいるなら、「構成と原稿だけ」「デザインだけ」「コーディングだけ」と工程を切り出して依頼する方法もあります。一式で頼むより窓口は増えますが、社内が得意な工程に費用を割かずに済みます。LPそのものの構成や役割についてはLP(ランディングページ)とはもあわせてご覧ください。
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LP制作の見積もりが3倍違う理由
同じ資料を渡して相見積もりを取ったのに、金額が3倍違って戻ってくる。これは珍しいことではありません。値付けの姿勢の差だと受け取られがちですが、多くの場合、各社が想定した「見えない作業」の量が違っています。
制作側の見積もりは、大きく二層に分かれています。ひとつはデザインする画面の数や実装するセクションの数といった、量で数えられる作業。もうひとつは、何を書くかを決めるまでの工程です。前者は会社が違ってもそれほど差が出ません。差が出るのは後者で、しかもこの層は発注側が持っている材料の量で数倍に膨らみます。
ここでいう材料とは、次の3種類を指します。
ひとつめは、誰に売るのかという情報です。既存のお客様の年齢や役職、どんな場面で困ってこの商品にたどり着いたのか。ふたつめは、信じてもらうための材料。導入社数や継続率といった数字、お客様の声、資格や許認可、取引先の名前などです。みっつめは、見せるための素材。商品写真、使用シーンの写真、図解、そしてそれらを広告で使ってよいという許諾です。
この3つが揃っていない状態で依頼を受けると、制作側は「代わりに決める」ことになります。決めるには調べなければなりません。競合のLPを集めて訴求の型を整理し、担当者に何度もヒアリングし、仮説で書いた原稿を見せて反応を確かめる。この往復にいちばん時間がかかります。
原稿不要と書いてある会社なら、こちらは何も用意しなくてよいのでしょうか。
編集部
原稿を書く工程を制作側が引き受ける、という意味です。材料まで不要という意味ではありません。ヒアリングで引き出せるのは、担当者がすでに言葉にできている範囲まででしょう。逆に言えば、既存のお客様が申し込みを決めた理由を3人分そろえて渡すだけでも、初稿の精度はかなり変わります。取材ではなかなか出てこない情報だからです。
とりわけ見落とされがちなのが、材料が薄いまま作ったLPは公開後の改善もしにくいという点です。反応が悪かったとき、原因が価格なのか、写真なのか、そもそも想定した相手が違ったのかを切り分けるには、「誰に何を約束したページなのか」という基準が社内に必要になります。その基準を制作側の推測で埋めてしまうと、社内の誰も検証の起点を持てなくなってしまうでしょう。
見積書を受け取ったら、次の3点を必ず個別に確認してください。総額の比較だけでは、何にいくら払っているのかが判断できません。
- 構成(ワイヤーフレーム)と原稿は、制作側と発注側のどちらが書くのか
- 修正は何回まで含まれ、その1回はどこまでを指すのか
- 公開後に文言や画像を差し替えるとき、誰がどの手順で行うのか
この3点への答え方だけでも、各社の姿勢はかなり見えてきます。曖昧に流す会社と、その場で範囲を切って答える会社では、制作が始まってからの認識のずれ方が違ってくるはずです。

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LP制作を依頼する流れと期間の目安
依頼の各工程の呼び名は会社によって違いますが、工程そのものはおおむね共通しています。どこで自社の判断が必要になるかを先に把握しておくと、社内調整の予定を組みやすくなります。
目的、想定する相手、予算、公開希望日を伝えます。この段階で参考にしたいLPを提示できると、認識のずれが早く減ります。
対応範囲、修正回数、納品物、著作権の扱いを書面で確認します。相見積もりを取るなら、全社に同じ条件表を渡してください。
ワイヤーフレームと呼ばれる骨組みに、見出しと文章を入れていきます。成果を最も左右する工程で、発注側の確認も最も重くなります。
構成が固まってから見た目を作ります。ここで構成に戻ると作り直しが発生するため、前の工程で決裁者の承認まで取っておきます。
コーディングし、フォームを設置し、アクセス解析と申し込み完了の計測を入れます。スマートフォンでの表示確認もこの段階です。
公開後にフォームの送信テストを行い、数日から1週間のデータで表示崩れや離脱の偏りを確認します。
期間の目安は、依頼する範囲によって変わります。構成から実装まで一式で依頼する場合はおよそ1か月から2か月、デザインと実装だけなら2週間から4週間、コーディングのみであれば1週間から2週間を見ておくとよいでしょう。いずれも目安で、会社や内容によって変わります。
※ 期間は、確認の往復回数、写真や商品情報が揃う時期、修正回数、そして薬機法や景品表示法の確認が必要な商材かどうかによって前後します。社内の承認に時間がかかる組織では、制作日数より確認待ちの日数のほうが長くなることも珍しくありません。

LP依頼の前に社内で決める5つのこと
LP制作を依頼する前に社内で決めておくと、見積もりの精度が上がり、比較もしやすくなります。特別な資料は必要ありません。A4一枚に次の5点を書き出すだけで十分です。
- 成果とみなす行動を1つに決める(申し込み、資料請求、電話、来店予約のどれか)
- 主な流入元を決める(検索広告、SNS広告、メール、紙の配布物のQRコード)
- 予算の上限と、公開したい期日を数字で出す
- 参考にしたいLPを3本挙げ、それぞれ「どこが良いか」を一言添える
- 社内で用意できる素材と、用意できない素材を線引きする
1つめの「成果とみなす行動」を複数置くと、LPの設計が定まりません。資料請求と電話と申し込みを同じ強さで並べたページは、読み手に選択を委ねることになり、結果としてどれも押されない形になりがちです。まず1つに絞り、残りは補助的な位置に下げます。
2つめの流入元は、見落とされやすいわりに影響が大きい項目です。流入元が決まらないうちは、最初の画面に置く言葉も決まりません。検索広告から来た人はすでに悩みを言語化していますが、SNS広告で偶然目にした人は商品名すら知りません。同じ商品でも、前者には条件や価格を、後者には「これは何の話なのか」を先に出す必要があります。
3つめの予算と期日は、幅ではなく数字で伝えてください。「50万円くらい」と言うと、各社は自社の標準プランに寄せた見積もりを返してきます。上限を言い切ったほうが、その範囲で何ができるかを具体的に組んでもらえるでしょう。
4つめの参考LPは、3本挙げるだけでは足りません。「どこが良いか」を一言添えてください。写真の使い方が良いのか、価格の見せ方が分かりやすいのか、読み進めたくなる順番なのか。この一言があるかどうかで、デザイン提案の初回の精度が変わります。印象を表す言葉だけで依頼すると、作り直しの回数が増えます。
5つめの素材の線引きは、費用に直結します。商品写真を自社で撮れるのか、撮影から頼むのか。図解を自社で作れるのか。ここが曖昧なまま契約すると、制作の途中で追加費用が発生します。
LP制作会社の選び方と確認項目
LPの制作会社の候補が3社ほどに絞れたら、次は比較です。実績数や制作本数は各社が前面に出していますが、判断材料としては粗いため、もう少し細かい観点で見ていきます。
まず実績の見方です。業種名が一致しているかよりも、価格帯と検討期間が近い商材を扱っているかで見てください。3,000円の日用品と300万円の法人向けサービスでは、必要な文章量も、信じてもらうための材料の出し方も違います。同じ「美容」でも、単品通販と医療機関では設計が別物です。
次に、前章で触れた構成と原稿の担当です。制作会社の見積書では、この工程が「ディレクション費」の中に含まれていることがあります。ディレクション費が何を指すのかを聞き、原稿を書くのが誰なのかまで確認してください。
もうひとつ、資料には出てこない判断材料として、初回の問い合わせに対する返信の中身があります。こちらが伝えた要望をそのまま復唱して見積額だけ返してくる会社と、「その商品は誰が、どういう場面で買っていますか」と聞き返してくる会社では、制作に入ってからの進み方がかなり違ってくるでしょう。後者のように聞き返すのは構成を考える習慣がある証拠で、そうした会社は材料が足りない部分も早い段階で指摘してくれます。返信の速さより、質問の中身を見てください。
「修正3回まで」という条件は、数え方を確認しないと意味が定まりません。契約前に次の3点を書面に残しておくと、公開直前の追加請求を避けられます。
- 1回は1箇所の差し替えを指すのか、社内確認を一巡してまとめて戻す単位を指すのか
- 文言の修正と、デザインの作り直しが同じ1回として数えられるのか
- 回数を超えた場合の追加費用は、どの単価で計算されるのか
納品物の範囲も確認しておきたい項目です。デザインデータとソースコードを納品してもらえるか、制作会社が用意する独自の管理画面に載せる契約になっていないか。後者の場合、契約を終えるとページごと使えなくなることがあります。ドメインとサーバーの名義が自社になっているかも合わせて見てください。
相見積もりを取るときは、全社に同じ条件表を渡します。A社には参考LPを見せ、B社には口頭で説明した、という状態では金額を比べる意味がありません。前章のA4一枚をそのまま3社に配れば、条件は揃います。
LP制作の契約で確かめる著作権と発注側の義務
LP制作の契約では、著作権の扱いと、フリーランスに頼むときの取引条件を書面やメールで決めておきます。確かめておきたい項目は、次の4つです。
- 著作権の譲渡に、著作権法第27条と第28条の権利が含まれているか
- 文言の差し替えなどの改変に対して、制作側が著作者人格権を行使しない取り決めがあるか
- 制作に使われる写真やイラストを、LP以外の広告にも使ってよいか
- フリーランスに頼む場合、業務の内容や報酬の額、支払期日を書面かメールで示したか
文章とデザインの著作権
LPの文章やデザインの著作権は、発注側ではなく、作った制作側に生じます。契約で譲渡を取り決めないかぎり発注側には移らず、デザインデータやソースコードを受け取っていても同じです。公開後に自社で文言を書き換えたり、別のLPへ作り替えたりするつもりなら、著作権の譲渡を契約書に書いてもらいましょう。譲渡ではなく利用の許諾で契約する場合は、自社で直してよい範囲と使ってよい媒体を書いておけば、作業のたびに許可を取らずに済みます。
譲渡と書くだけでは足りない場合があります。譲渡の契約で著作権法第27条と第28条の権利を名指ししていないと、その2つの権利は作った側に残ると推定されるためです(著作権法第61条第2項)。第27条は文章やデザインを作り替える権利で、第28条は作り替えたものを使うときに元の作者が持つ権利です。LPの文言を差し替えて別の案を作ることも作り替えにあたる場合があるので、契約書には「著作権(著作権法第27条及び第28条の権利を含む)を譲渡する」と書いておきます。
作品を意に反して改変されない権利などを含む著作者人格権は、著作権と違って譲渡できません(著作権法第59条)。自社で文言を差し替えるなどの改変を行うなら、制作側が著作者人格権を行使しないことも、契約書に書いておきたい項目です。
制作側が素材サイトから用意した写真やイラストは、そもそも制作側が著作権を持っていないので、譲渡の対象になりません。LP以外の広告にも使えるかどうかは、素材サイトの利用条件で決まります。

※ 出典:e-Gov法令検索「著作権法」
フリーランスに頼むときの取引条件
フリーランスにLP制作を頼む場合は、発注する会社の側にも法律上の義務があります。フリーランス・事業者間取引適正化等法は、2024年11月1日に施行されました。対象になるのは、従業員を雇わずに一人で仕事を受けている個人や、代表者のほかに役員も従業員もいない法人へ仕事を頼むときです。頼んだ会社はすぐに、業務の内容や報酬の額、支払期日などを、書面かメールなどで示さなければなりません。著作権の譲渡を受けるなら、譲渡の範囲も示す内容に入れ、その対価を報酬の額に含めます。
発注する会社が従業員を雇っているか、役員が2人以上いる場合は、成果物を受け取った日から60日以内のできるだけ早い日を支払期日に定め、その日までに払う義務も加わります。毎月末締めの会社なら、支払期日は翌月末日までが上限です。翌々月払いの社内ルールのままでは、月初めに受け取った分の支払いが60日を超えます。

※ 出典:公正取引委員会「フリーランスの取引適正化に向けた公正取引委員会の取組」、公正取引委員会・中小企業庁・厚生労働省のパンフレット「ここからはじめる フリーランス・事業者間取引適正化等法」
LP依頼でつまずきやすい進め方
制作が止まる原因は、技術や相性よりも進め方にあることが多いものです。よくあるつまずき方を挙げます。
- 参考にしたいLPを渡さず、印象を表す言葉だけで依頼する
- 決裁者がデザイン確認の段階で初めて登場する
- 原稿の確認を複数部署に同時に回し、矛盾した赤字をそのまま制作側に渡す
- 公開日を社外に告知してから制作を始める
- 修正回数を使い切ってから、成果が出ていないことに気づく
2つめが最も損失が大きい進め方です。デザインが上がってきた段階で決裁者が「そもそも売り方が違う」と言えば、構成からやり直しになります。構成をやり直すと、デザインと実装もまとめて作り直すことになるため、費用も期間も一から積み直しになるでしょう。決裁者はデザイン確認ではなく構成の段階で通す。この一点を守るだけで、作り直しの多くは避けられます。
3つめの矛盾した赤字も、制作側が判断できない典型例です。営業部は「価格を前に出したい」、法務は「その表現は使えない」、経営層は「もっと実績を強調してほしい」。どれも正しい指摘ですが、制作側にはどれを優先するか決める権限がありません。社内で赤字を1本にまとめてから渡す担当者を決めておいてください。
4つめについては、公開日を先に決めること自体が悪いわけではありません。問題は、逆算した工程表を作らないまま告知することです。構成の確認に何日、デザインの確認に何日と社内側の日数を先に押さえておけば、期日は守れます。
LP公開後の改善と集客をどこまで頼むか
LPは公開して終わりではなく、公開してからが起点になります。どこまでを依頼範囲に含めるかを、契約前に決めておきましょう。
含めるかどうかを判断したいのは、主に3つです。アクセス解析と申し込み完了の計測設定、公開後一定期間の軽微な修正、そして数値を見て次に何を直すかを提案するところまで。3つめまで含めると月額の契約になることが多く、広告運用と合わせて依頼する形が一般的です。改善の考え方そのものはLPOとはで扱っています。
公開したあとに、文章を自分たちで直したいのですが可能でしょうか。
編集部
可能かどうかは実装方法で決まります。文字を画像に焼き込んで作られたLPは、一文字直すのにもデザインデータと作業者が必要です。WordPressやノーコードのツールで組んでもらえば管理画面から直せますが、そのぶん実装費が上がることもあるでしょう。どこまで自分たちで触りたいかを、見積もりを依頼する時点で伝えてください。あとから変更すると、作り直しに近い費用がかかります。
なお、一般消費者に向けたLPの表現には景品表示法の制約がかかります。商品の内容を実際より著しく優れていると示す表示(優良誤認)や、取引条件を実際より著しく有利だと誤認させる表示(有利誤認)は禁止されており、消費者庁の資料にも具体例が明記されています。制作会社に任せきりにせず、社内でも確認する体制を作っておいてください。

※ 出典:消費者庁「表示規制の概要」
もう一つ、依頼範囲を決めるときに考えておきたいのが流入の作り方です。LPは1ページで完結する構造上、扱える検索の幅が狭く、検索からの安定した流入は作りにくいという性質があります。広告を出している間は人が来ますが、止めると同時に来なくなります。ここが記事コンテンツとの大きな違いです。広告費の増減に左右されない流入を作るなら、記事コンテンツ側で検索の入口を広げ、LPへつなぐ形が現実的です。
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LP依頼のよくある質問
依頼を検討するときによくある質問をまとめました。
依頼できます。ヒアリングから原稿を書く工程を含むプランを持つ会社もあり、その場合は制作のみのプランより費用が上がります。ただし既存のお客様の声や実績の数字といった材料は、ヒアリングでは出てこないため発注側で集める必要があります。
構成から実装まで一式なら1か月から2か月が目安です。デザインと実装だけなら2週間から4週間、コーディングのみは1週間から2週間ほどです。社内の承認に時間がかかる場合は、その日数を別に見込んでください。
社内に進行を管理できる人がいるかどうかで分かれます。指示出しと検収を自社で担えるならフリーランスのほうが費用を抑えられます。初めての外注で管理する余力がない場合は、窓口が一つにまとまる制作会社が安全です。
3社が目安です。それ以上に増やすと比較の手間が制作の準備を圧迫します。社数より条件を揃えることが重要です。同じ資料と同じ質問を全社に渡してください。
実装方法によります。管理画面から編集できる形なら文言や画像の差し替えは自社で行えますが、画像に文字を焼き込んだ構成では制作側への依頼が必要です。契約前に修正の手順を確認しておいてください。
まとめ|LP依頼の成否を決めるのは渡す材料
LP制作の依頼先は、制作会社、広告代理店、フリーランス、クラウドソーシングの4つに分かれ、費用は5万円から100万円超まで開きます。ただし価格帯の違いは品質の上下だけを表しているのではなく、「何を書くかを決める工程」をどちらが担うかの違いを表しています。
だからこそ、比較を始める前にやるべきことがあります。依頼先を比べる前に、渡せる材料をA4一枚に書き出す。誰に売るのか、既存のお客様がなぜ選んだのか、使える写真と数字は何があるのか。この3点を書き出してから相談すれば、各社の見積もりが何に対する金額なのかを読み比べられるようになり、修正回数や納品物の条件も同じ土俵で確認できます。
私たち合同会社Writers-hubは、これまでに累計8,000記事以上を制作してきました。LPへ検索から人を集める記事について、キーワードの設計と、社内で書き続けるための制作体制づくりを支援しています。材料を先に揃えておく手間は、公開後の作り直しに比べればはるかに軽いはずです。
関連記事:LP制作の外注は5工程に分けて考える|費用相場と内製との線引き
LPを公開する前に、検索から人を集める記事の計画も立てておきませんか
LPで申し込んでほしい相手と、今のサイトの状況を伺ったうえで、どのキーワードの記事から書き始めるかを一緒に確かめます。依頼先のLP制作会社がまだ決まっていない段階でも、ご相談いただけます。







