「noteはSEOに強いと聞くし、オウンドメディアはnoteで始めれば十分だろう」。登録したその日に記事を公開でき、検索結果にもnoteの記事がよく並んでいるため、自社サイトを一から作るより早く読まれそうに見えます。ところが、noteで足りるかどうかは、記事を読み終えた人に最後どこで行動してもらうかで決まります。検索流入を自社のドメインで伸ばし、問い合わせまで自社サイトで受けたいなら、無料のnoteでは足りないのです。
本記事では、noteとnote pro、自社サイトの違いから、検索流入の伸び方の違い、向く企業の条件、併用するときの役割の分け方まで、記事制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- 採用広報のように、読者にとってほしい行動の窓口がnoteの外にあるなら、noteで足りる
- 問い合わせや資料請求を自社サイトで受けたいなら、最初から自社サイトを選ぶ方が早い
- 無料のnoteは記事がGoogleに早く見つかる一方、評価はnote.comのURLに集まり、どの検索語で読まれたかを確かめられない
- 自社サイトへ移る可能性があるなら、note proの独自ドメインを最初から使い、原稿を社内に残しておく
- 自社サイトとnoteを併用するなら、同じ本文を両方に載せず、片方は要約とリンクにする
noteをオウンドメディアに使うとはどういうことか
noteをオウンドメディアに使うとは、自社が書いた記事を、noteというサービスの仕組みの上で公開することです。オウンドメディアは自社が保有し、自社の判断で運用できるメディアを指す言葉ですが、noteではデザイン、URLの構造、読者データの扱いが、noteの設計に従います。
記事が載る仕組みをnoteに任せるという違いは、細かい話に見えて、あとに続く判断のほとんどを左右します。noteは記事の置き場であって、集客の仕組みではありません。noteに置いたから読まれるのではなく、note内の流通と検索という二つの経路を通って読まれます。
法人の利用は、すでに珍しいものではありません。2023年10月時点で、約3万件の法人がnoteでオウンドメディアを開設しています。ただし、開設した件数は、成果が出ている件数とは別の数字です。
※ 出典 note pro公式note「オウンドメディアリクルーティングとは。note proを活用して採用効果を最大化する方法」(2023年10月時点の記載)
noteと自社サイトでは、手放すものが違う
noteを選ぶと、構築の手間と初期費用を大きく減らせます。その代わりに、見せ方と導線の自由度を手放します。noteと自社サイトはトレードオフの関係にあり、どちらが優れているという話ではありません。
| note(無料) | note pro | 自社サイト(CMS) | |
|---|---|---|---|
| 立ち上げの速さ | ◎ | ◎ | △ |
| 初期費用の低さ | ◎ | ◎ | △ |
| デザインと導線の自由度 | × | △ | ◎ |
| 独自ドメインの利用 | × | ○ | ◎ |
| フォームやMAツールとの連携 | △ | ○ | ◎ |
| アクセス解析の細かさ | △ | ○ | ◎ |
| 記事以外のページ(サービス紹介・事例) | × | △ | ◎ |
| 仕様変更や終了への対応 | 依存する | 依存する | 自社で判断 |
表の右端におすすめを付けているのは、長く保有する資産として考えたときの話です。半年後に何をしていたいかによって、選ぶ列は変わります。
noteとnote proで変わること
無料のnoteでも企業アカウントは作成でき、法人向けの機能は有料プランのnote proにまとまっています。独自ドメインを設定できるのはnote proだけです。
note proで加わるのは、独自ドメイン、ロゴとテーマカラーの設定、メニューのカスタマイズ、メンバーごとの権限管理、詳しいアクセス解析などです。サービス紹介や採用情報のページを3ページまで作れる「サイト作成」も、note proでしか使えません。ロゴの設定とGoogleアナリティクスの利用は、独自ドメインを適用していることが条件です。
裏を返せば、無料のnoteは個人が書く場所としての作りが基本で、企業サイトらしく見せる要素はほとんど足せません。
note proの料金は、2026年11月時点で月額80,000円(税抜)、年払いなら年額880,000円(税抜)です。Googleアナリティクスを使う場合は、月額10,000円(税抜)の有料オプションが加わります。
※ 出典 note pro公式サイト、noteヘルプセンター「noteとnote proの機能一覧」「note proの基本料金と支払い方法は?」(2026年11月時点の記載)
料金プランと機能は改定されるため、検討の段階では公式の情報を確認してください。

なお、note proにしたからといって、記事が自動的に読まれるようになるわけではありません。プランの差は「できることの範囲」であって、成果そのものではありません。
関連記事:【2025年最新】オウンドメディア構築の完全ガイド|手順からコツまで徹底解
noteでオウンドメディアを運用するメリット
noteを選ぶ理由は、費用の安さだけではありません。着手までの工程が減ることと、反応が早く見えることの二つも大きな理由です。
- サーバー契約やCMS構築が不要で、アカウント作成から公開までを同じ日に終えられる
- noteのおすすめ表示やハッシュタグを経由して、検索以外からも読者が流れてくる
- スキやフォローの動きが記事単位で見えるため、企画の当たり外れを早い段階で判断できる
- 社員が個人アカウントで書いた記事をマガジンでまとめられ、採用広報と組み合わせやすい
- 立ち上げが軽い分、続かなかったときの損失も小さく、検証として始めやすい
オウンドメディアの立ち上げで最も費用がかかるのは、実はサイトの構築ではありません。何を書くかを決める工程と、書き続ける工程です。noteを選ぶとサイトの構築費は消えますが、その二つの工程はそのまま残ります。
つまりnoteは、構築費という言い訳が使えなくなる選択でもあります。書く体制があるかどうかが、始めて二、三か月で表に出てきます。この点を厳しいと捉えるか、判断が早く済むと捉えるかで、noteの評価は変わってくるでしょう。

もう一つ、note内の流通経路は軽視できません。検索エンジンからの流入がゼロの立ち上げ初期でも、note内のおすすめやハッシュタグから最初の読者が来ます。検索結果に反映されるまで数か月かかることもある自社サイトと比べると、この初速の差は運用のモチベーションにも影響します。
関連記事:オウンドメディアリクルーティングとは?始め方と成果を出す運用の勘所を解説
noteでは手が届きにくいこと
noteで手が届きにくいのは、記事を読んだあとの読者の行動を、自社で設計して測る部分です。とくに問い合わせや資料請求まで運びたい場合は、noteの外側に出る前提で考える必要があります。主な制約は、次の5つです。
- 記事以外のページは、無料のnoteでは作れず、note proでも3ページまでしか作れない
- 自社サイトの問い合わせフォームへ送るボタンや枠を、ページの好きな位置や形で置けない
- ページ単位のA/Bテストやヒートマップなど、改善のための計測を細かく回せない
- 自社で広告枠を設けたり、広告用のランディングページとして作り込んだりできない
- 仕様変更やサービス終了が起きたとき、自社の判断で回避する手立てがない
実務でいちばん影響が大きいのは、自社サイトのフォームへの導線です。CVを自社サイト内で完結させたいならnoteは不利です。noteの記事から自社サイトへリンクを置くことはできますが、読者はドメインをまたぐ移動を一度挟むことになります。資料請求や問い合わせのように迷いが生じやすい行動ほど、ドメインをまたぐ一手間が離脱につながります。
記事の中にはGoogle フォームを表示でき、note proならHubSpotのフォームも使えます。問い合わせをGoogle フォームやHubSpotで受け取る運用なら、読者を自社サイトへ移動させずに受け付けられるのが利点です。
計測にも制約があります。無料のnoteのダッシュボードで見えるのは、noteの記事が読まれた数と、読者がどこから記事に来たかまでです。記事を読んだ読者のうち何割が自社サイトへ来たのかを知りたいなら、記事内のリンクに計測用のパラメータを付けるなど、自社側で追える形を先に用意しておかなければなりません。
アクセスの記録は、あとから遡って取得できません。noteで公開を始める前に、自社サイトへのリンクに計測用パラメータを付ける運用ルールを決めておいてください。半年運用してから「noteからどれだけ来ていたのか」を検証しようとしても、そのときには数字が残っていない、という事態になります。
関連記事:オウンドメディアとSNSの違いと使い分け|相乗効果を生む運用のポイント
「noteはSEOに強い」を自社の計画に持ち込む前に
noteを紹介する記事の多くが「noteはSEOに強い」と書きます。ドメインとしての評価が高く、公開した記事が検索結果に表示されやすいという意味では、そのとおりです。ただ、この一文をそのまま自社の計画へ持ち込むと、期待と結果がずれます。
理由を分けて考えます。まず、検索で上位に出るかどうかは、ドメインの評価だけで決まるものではありません。狙うキーワードで既に上位を占めているページがどこまで作り込まれているかによって、必要な内容の水準が変わります。「◯◯ 費用」「◯◯ 比較」のような検討段階のキーワードでは、専門サイトや大手メディアが年単位で積み上げたページが並んでいることが多く、noteに置いたという理由だけで順位が入れ替わるわけではありません。
もう一つは、noteの記事へ読者が届く経路が、検索だけではないという点です。note内のおすすめ表示、ハッシュタグ、フォロー、スキからの回遊という経路があり、こちらは検索とは別の仕組みで動きます。体験や過程を書いた記事はnote内で読まれやすく、逆に検索需要のあるキーワードを狙った解説記事はnote内での反応が鈍くなります。

noteはSEOに強いと聞きました。それなら自社サイトを作らず、noteに寄せてしまってもよいのではないでしょうか。
編集部
検索結果に出やすいのは事実ですが、それは「表示されやすい」であって「狙ったキーワードで勝てる」ではありません。指名検索や、まだ誰も丁寧に書いていないニッチな話題であれば、noteでも十分に上位を取れます。ただ、費用や比較といった検討段階のキーワードは競合が強く、noteでも自社サイトでも、記事の中身で勝負する点は同じです。判断の順番としては、置き場所を決める前に、どのキーワードで戦うのかを決めてください。それが決まれば、noteで足りるのか自社サイトが要るのかは自然に見えてきます。
noteで成果を出している企業の記事をよく見ると、検索で勝ちにいく記事とnote内で読まれる記事が書き分けられています。検索狙いの記事とnote内で読まれる記事は設計が別です。同じ「オウンドメディア」という言葉でくくられていても、必要な構成も文体も違うのです。
noteと自社ドメインで異なる検索流入の伸び方
noteと自社ドメインのオウンドメディアでは、検索流入の伸び方を左右する3つの点が違います。無料のnoteは記事がGoogleに早く見つかる一方で、評価はnote.comのURLに集まり、どの検索語で読まれたかを確かめる手段がありません。
| note(無料) | note pro(独自ドメイン) | 自社サイト | |
|---|---|---|---|
| 新しい記事がGoogleに見つかる早さ | ◎ | ○ | △ |
| 検索の評価が集まるドメイン | note.com | 自社のドメイン | 自社のドメイン |
| Search Consoleで検索語を確かめる | × | ○ | ◎ |
立ち上げ直後は、noteの記事が先に見つかる
noteの記事がGoogleに早く見つかるのは、Googleが新しいページを、主にすでにクロールしたページからのリンクをたどって見つけるからです。noteの記事は公開した時点でクリエイターページに並び、noteはサイトマップを自動で作ってGoogleに知らせています。
新しく取ったドメインの自社サイトは、外部からのリンクが無い状態から始まります。Search Consoleでサイトマップを送り、SNSや取引先のサイトからリンクしてもらって、Googleに見つけてもらうところからです。コーポレートサイトの中(/blog/ など)にオウンドメディアを置く場合は、コーポレートサイトのページからリンクできるので、noteとの差は小さくなります。
見つかったあとも、記事の変更が検索結果に反映されるまでには、数時間で済むものもあれば数か月かかるものもあります。自社ドメインの検索流入は、数週間から数か月の単位で伸びを確かめていくものです。
※ 出典 Google 検索セントラル「SEO スターター ガイド」、noteヘルプセンター「SEOに関するよくあるご質問」

note proで独自ドメインを使う場合は、記事がnote.comとは別のドメインに載ります。新しく取ったドメインやサブドメインの記事が検索結果に出てこないときは、Search Consoleからクロールをリクエストします。
検索の評価は、記事が載っているドメインに集まる
ほかのサイトから張られたリンクや検索での評価は、記事が載っているドメインのURLに集まります。無料のnoteなら「note.com/アカウントID/n/…」のURL、note proで独自ドメインを使うなら自社のドメインのURLです。
検索結果にnoteの記事がよく並ぶのは、note.comというドメイン全体で見た傾向です。独自ドメインに切り替えた記事に同じ強みがあるかどうかは、noteの運営元でも確認できていません。
※ 出典 noteヘルプセンター「SEOに関するよくあるご質問」(2026年11月時点の記載)
独自ドメインを選ぶと、検索の評価は自社のドメインに積み上がりますが、note.comのドメインの強みをそのまま使えるとは限らないのです。
どの検索語で読まれたかは、Search Consoleで確かめる
検索流入を伸ばす作業は、どの検索語で表示され、クリックされたかを見て、記事を書き足したり新しい記事を足したりすることの繰り返しです。検索語ごとの表示回数とクリック数を見る道具はGoogle Search Consoleで、noteでSearch Consoleを使えるのは、note proで独自ドメインを適用したアカウントに限られます。
無料のnoteのダッシュボードでも記事の流入元は見られますが、表示されるのは「Google」のようなサイトの名前で、どの検索語で読まれたかは表示の対象外です。検索流入を測りながら伸ばすなら、無料のnoteでは足りません。
note proでSearch Consoleを設定するときは、noteにHTMLタグを差し込めないため、DNSのTXTレコードで所有権を確認します。独自ドメインをCNAMEレコードでnoteに向けている場合は、Aレコードへの変更も必要です。
※ 出典 noteヘルプセンター「Google Search Consoleの利用について」「ダッシュボードで記事の流入元をみる」(2026年11月時点の記載)
他社のnote運用から読み取れること
参考になる先行事例は、note pro公式が導入企業をまとめて公開しています。ただ、一覧を眺めて「この会社はうまくいっていそうだ」と感じるだけでは、自社の計画には活かせません。見る箇所を絞ると、判断材料に変わります。
先行事例を見るときは、次の4点を確認すると、自社で再現できるかどうかの見当がつきます。ひとつめは更新の頻度と継続期間で、月に何本を何か月続けているか。ふたつめは書き手で、広報担当ひとりが書いているのか、現場の社員が交代で書いているのか。みっつめは記事の型の数で、社員インタビュー、商品開発の裏側、採用情報のように、繰り返し使える型がいくつあるか。よっつめは記事の終わりで、採用ページや問い合わせなど、読者をどこへ送っているか。
この4点をたどっていくと、note運用の成否を分けているのが、noteの機能ではないことが見えてきます。書き手を確保できているか、繰り返せる記事の型を持っているか。ここが定まっている企業は、自社サイトで運用しても同じように続きます。逆に定まっていない企業は、noteへ移しても更新は止まります。
事例を探すときに、記事本数の多いアカウントばかりを見てしまうのは、あまり実りがありません。自社と規模や業種が近く、月に二、三本のペースで一年以上続いているアカウントのほうが、はるかに参考になります。派手さはありませんが、再現できる可能性が高いのはそちらです。
noteが向く企業と、向かない企業
noteの向き不向きを決めるのは業種ではなく、出口の置き場所です。読者に最後にとってほしい行動がnoteの外にあるなら向き、自社サイトの中で完結させたいなら向きません。noteが向くのは、次の5つのどれかに当てはまる企業です。
- 採用広報が目的で、応募の窓口が採用ページや採用媒体にある
- 経営の考え方や現場の様子を伝えて、社名で思い出してもらう状態を作りたい
- まず書いて反応を見たい検証段階で、続けられるかどうかを確かめたい
- サービス紹介や導入事例のページは既に自社サイトにあり、記事だけを足したい
- 書き手が社内に複数いて、個人の名前で発信する文化がある
反対に、次のような目的であれば、noteだけで進めるのは無理があります。設計の途中で壁に当たりやすいため、最初から自社サイトを選んだほうが結果的に早く済みます。
- 検討段階のキーワードで検索流入を取り、そのまま問い合わせまで運びたい
- 広告と組み合わせ、記事から専用のランディングページへ送りたい
- 詳細な計測とA/Bテストを繰り返して、コンバージョン率を改善したい
- 業界の情報を体系的に積み上げ、長期の資産として自社で保有したい
採用広報が目的の場合、noteが向いているというのは分かりました。ただ、記事を書いても誰にも読まれないのではないかという不安があります。
編集部
その不安は当たっています。採用広報の記事は検索需要が小さいものが多く、検索からの流入だけを当てにすると、たしかに読まれません。機能しやすいのは、求人媒体や採用ページからnoteへ送る導線です。応募を考えている人が会社の中身を知りたくなったときに、読むものが用意されている状態を作ります。読者を集めるのではなく、来た人に読ませる設計だと考えてください。そのうえで、note内のハッシュタグから偶然出会う読者は、おまけとして数えるくらいがちょうどよいと思います。
noteか自社サイトか、決めきれないまま止まっていませんか
どちらを選ぶかは、置き場所そのものよりも「どのキーワードで、誰に届け、最後にどこへ送るか」で決まります。記事コンテンツの制作支援のKW戦略設計は、検索意図を読み解いて、どのKWから書くかの順番を決める工程です。検索流入を狙う記事が多ければ自社サイト、note内で読まれる記事が中心ならnoteと、置き場所も決めやすくなります。
noteでオウンドメディアを始める手順
noteを選ぶと決めたあとの進め方も、自社サイトの場合と大きくは変わりません。構築の工程が抜けるだけで、決めるべきことは同じだけ残ります。
認知を広げたい、では足りません。読み終えた人に採用ページへ進んでほしいのか、資料請求をしてほしいのか、社名を覚えて次に検索してほしいのか。ここを一文で言えるようにしてから先へ進みます。
検証段階なら無料で始めて構いません。ただ、独自ドメインを使いたい、デザインを自社らしくしたい、アクセス解析を連携したいという条件が一つでもあるなら、最初からnote proを選ぶと、公開の初日からnote proのアクセス解析で数字を残せます。
月に何本という目標を掲げる前に、誰がどれだけの時間を使えるのかを確認します。兼任の担当者ひとりに企画も執筆も任せる前提で進めると、繁忙期が来た月に止まります。
社員インタビュー、仕事の裏側、よくある質問への回答など、企画を毎回ゼロから考えなくて済む型を先に決めます。型があると、書き手が変わっても品質のばらつきが抑えられます。
ビュー数だけを追うと判断を誤ります。記事ごとの読了の傾向、自社サイトへの遷移数、採用や問い合わせへの到達数のうち、どれを見るのかを公開前に決めておいてください。
noteは撤退のコストが小さい選択です。その利点を活かすためにも、見直しの時期をあらかじめ決めておきます。惰性で続けるのが、いちばんもったいない使い方になります。
手順そのものは難しくありません。つまずくとすれば三つめで、書き手の確保を後回しにしたまま公開だけ先に始めてしまうケースです。記事が三本で止まっているアカウントの多くは、機能の問題ではなく体制の問題を抱えています。
自社サイトへ移す可能性があるなら、先に決めておくこと
noteで始めた企業が、しばらくして自社サイトへ移りたいと考えることは珍しくありません。記事が増え、検索からの流入が読めるようになり、フォームや事例ページと組み合わせたくなるからです。移行そのものは可能ですが、移行のコストは記事の本数ではなく、URLの引き継ぎ方で決まります。
自社で運用しているサイトであれば、旧いURLから新しいURLへ恒久的な転送を設定し、検索エンジンからの評価を引き継げます。ところがプラットフォーム上のURLに対して、同じ自由度で転送を設定できるとは限りません。無料のnoteの記事はnote.comのURLにあるため、自社サイトへ移っても、自社で転送を設定する手段がないのです。
note proで独自ドメインを使っていた場合は、note proを解約すると独自ドメインのURLが開けなくなります。ドメインは自社のものであるため、移った先の自社サイトで旧いURLから新しいURLへ転送を設定すれば、評価を引き継げます。

だからこそ、移行の可能性が少しでもあるなら、最初からnote proで独自ドメインを設定しておく判断には合理性があります。独自ドメインはあとからでも適用でき、そのときはもとのnote.comのURLが自動で独自ドメインへ切り替わる仕組みです。ただし、note proを解約するとURLはnote.comの形に戻るため、独自ドメインを適用する前にnote.comのURLへ集まったリンクは、自社サイトへ移ったあとに転送できません。
※ 出典 noteヘルプセンター「noteから、note proへのアップグレードは可能ですか?その逆も可能ですか?」「SEOに関するよくあるご質問」(2026年11月時点の記載)
将来的に自社サイトへ移す可能性があるなら、始める時点で二つを決めておくと、移行時の作業がかなり軽くなります。ひとつは独自ドメインを使うかどうか。もうひとつは、記事の原稿をnoteの中だけに置かず、社内にテキストの原本を残しておくことです。原稿が手元にあれば、移行作業は記事の作り直しではなく差し替えで済みます。
移す可能性があるなら、記事は先に自社の手元へ残しておく
noteで始めても自社サイトへ移しても、最後に残るのは記事そのものです。ただ、書き手が足りずに更新が止まれば、移すべき記事も積み上がりません。記事コンテンツの制作支援では、どのKWから書くかの設計と、制作体制の構築を、御社で回せる形で一緒に組みます。
自社サイトとnoteを併用するときの役割分担
自社サイトとnoteは、どちらか一方を選ぶだけでなく、役割を分けて併用する方法もあります。検索流入を狙う記事は自社サイトに、人や過程を伝える記事はnoteに置く分け方であれば、両方の性質を無駄なく使えます。
| 自社サイト | note | |
|---|---|---|
| 検討段階のキーワードで検索流入を取る | ◎ | △ |
| 資料請求や問い合わせまで運ぶ | ◎ | △ |
| サービスや導入事例を体系的に見せる | ◎ | × |
| 社員や現場の話を届ける | ○ | ◎ |
| 採用候補者に社内の雰囲気を伝える | ○ | ◎ |
| 施策や企画の過程を短い間隔で出す | △ | ◎ |
併用でつまずきやすいのは、同じ記事を両方へそのまま載せてしまうことです。検索エンジンから見ると同じ内容のページが二つ存在する状態になり、どちらを評価すべきか判断が分かれます。片方に本文を置き、もう片方からは要約とリンクで送る形にしておくと、この問題は避けられます。

運用の負荷を考えると、最初から二つを同時に走らせる必要はありません。書き手が一人しかいない段階で両方を回そうとすると、どちらも中途半端になります。まず自社サイトで検索向けの記事を積み、書ける人が増えた段階でnoteを足す順番のほうが、途中で止まる確率は下がるでしょう。
noteでのオウンドメディア運用でよくある質問
よくある質問に答えます。
記事を公開して読んでもらうだけなら運用できます。ただ、独自ドメインが使えず、デザインの調整やアクセス解析の連携もできないため、企業サイトとしての見え方と効果測定の面で制約が残ります。検証段階は無料で始め、続ける判断が固まったらnote proへ切り替える進め方が現実的です。
記事から問い合わせや資料請求まで運びたい、広告と組み合わせたい、計測して改善したいという目的があるならWordPressなどの自社サイトが向きます。採用広報や社内の様子を伝えることが中心で、応募の窓口が別にあるなら、noteで足ります。目的から逆算して選んでください。
同じ本文をそのまま両方へ載せるのは避けたほうが安全です。検索エンジンが同じ内容のページを二つ見つけると、どちらを評価するかが分かれます。片方に本文を置き、もう片方には要約とリンクを置く形にしてください。
プランの変更そのもので順位が上がるわけではありません。note proで加わるのは独自ドメインやデザイン調整といった機能で、順位を決めるのは記事の内容と、そのキーワードで競合しているページの水準です。
本数の正解はありませんが、月に一本を切ると読者の記憶に残りにくくなります。無理のない範囲でいえば月二本から四本、それを一年続けられるかどうかを基準に考えると、体制の設計がしやすくなります。
まとめ
noteでオウンドメディアを運用するかどうかは、機能の比較ではなく、読者に最後にとってほしい行動がどこにあるかで決まります。採用広報のように出口がnoteの外にあるなら、noteは十分に機能します。反対に、検索から集めて問い合わせまで自社の中で完結させたいなら、自社サイトを選んだほうが遠回りになりません。
検索流入の伸び方も、選ぶ場所で変わります。無料のnoteは記事が早く見つかる一方で、評価はnote.comのURLに集まり、どの検索語で読まれたかも確かめられません。検索語を見ながら記事を直して流入を伸ばしたいなら、Search Consoleを使える独自ドメインのnote proか、自社サイトを選んでください。
そして、どちらを選んでも変わらないのは、何を書くかを決める工程と、書き続ける体制です。noteは立ち上げの重さを取り除いてくれますが、その二つは肩代わりしてくれません。三本で止まっているアカウントと、二年続いているアカウントを分けているのも、この二つです。
記事コンテンツの制作支援では、どのKWから書くかを決めるKW戦略設計と、制作体制の構築を、御社で回せる形で一緒に組みます。
置き場所を決める前に、何を書くかを整理しませんか
noteと自社サイトのどちらが合うかを決めるのは、事業の目的と、読者に最後どこで行動してほしいかです。無料相談(オンライン30分程度)で、自社サイトとnoteのどちらから着手するかをご相談ください。まだ社内で方針が固まっていない段階でも問題ありません。







