「何本か書いたのに順位が動かないのは、文章がまだ下手だからだろう」。SEO記事の書き方を調べると、一文の長さやPREP法、キーワードの入れ方といった文章のコツから説明が始まることが多いため、次に手を入れるのは文章表現だと考えてしまいます。しかし、順位を分けるのは執筆技術ではなく構成の作り方です。扱う論点が検索した人の疑問とずれていれば、日本語がどれだけ整っていても順位は上がりません。
本記事では、対策キーワードの決め方から公開後の検証と改善、社内の担当者が書くときの進め方まで、SEO記事の書き方を7つのステップに分けて、記事制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- SEO記事は検索窓に打ち込まれた言葉から逆算して書く記事で、順位は書き始める前の構成で大きく決まる
- 書き方は7ステップに分けられ、キーワード選定から構成までに工程全体の5割前後の時間を充てる
- 上位記事の見出しをそろえても同点にとどまり、差は見積の内訳や失注理由など社内の情報で作る
- 文字数は目標にせず、書き終えたあとに上位と比べて論点の抜けを見つけるために使う
- 公開後はSearch Consoleの数字で検証し、11位から20位の記事から直して、効いた点を社内の確認項目に戻す
SEO記事とは、検索結果からの流入を前提に設計された記事
SEO記事とは、特定の検索キーワードで検索結果の上位に表示させ、そこからの流入を得ることを目的として設計された記事を指します。書き手が伝えたいことから出発するのではなく、検索窓に打ち込まれた言葉から逆算して内容を決める点が最大の特徴といえます。
SEO記事に取り組んで得られるもの
SEO記事で得られる効果の中心は、課題を自覚した人に、必要になった時点で見つけてもらえることです。検索という行動は、すでに課題を自覚した人しか取りません。広告のように企業側のタイミングで露出させる手段とは、見つけてもらう時点が違います。
費用の構造も異なります。広告は出稿を止めた時点で流入が消えるため、獲得単価は基本的に下がりません。対して記事は、制作費を払い終えたあとも掲載費が発生しないため、上位に定着した期間が長いほど、流入1件あたりの費用が下がっていくのです。初期は割高で、時間の経過とともに回収が進む投資と捉えるのが妥当でしょう。
見落とされやすいのが、営業活動への転用です。商談の場で口頭で説明していた内容が記事になっていれば、事前に読んでもらうことで検討の前提がそろい、商談で説明に使う時間を減らせます。
通常のブログ記事との違いは、書き始める前に決まっていること
社長ブログやお知らせ記事は、書き手側に伝えたい出来事があり、それを記事にします。SEO記事は順序が逆で、まず対策するキーワードがあり、そのキーワードで検索する人がどんな状態にいて何を知りたいのかを推定し、その回答として記事を組み立てます。
つまり両者の差は文章の書き方ではなく、書き始める前に何が決まっているかにあります。SEO記事では、公開前の時点で対策キーワード、想定読者の状況、記事を読み終えた読者に取ってほしい行動、扱う論点の一覧までが確定していなければなりません。SEO記事の順位は、書く前に決まる部分が大きいという前提を持てるかどうかで、書き方の学び方そのものが変わってきます。
上位記事を参考にして構成を作り、文章も見直したのですが、20位あたりから動きません。書き方がまだ足りないということでしょうか。
こうした場合、書き方以外に原因があることも少なくありません。
編集部
記事の中身より先に、そのキーワードの検索結果を見せてください。上位が公式サイトや求人媒体で埋まっていれば、解説記事をどれだけ磨いても入る枠がありません。書き方を直す前に、そもそも記事で取れるキーワードかを判定します。
書き方を直しても順位が動かない3つのケース
執筆に着手する前に、次の3つに当てはまっていないかを確認してください。当てはまる場合、原稿を書き直しても順位は変わりません。
- 検索結果の枠が記事以外で埋まっている。サービスLP、公式サイト、大手の求人媒体や比較媒体が上位を占有しているキーワードでは、解説記事が入る余地がほとんど残っていません。
- サイト全体の評価が対象キーワードの競争水準に届いていない。上位が大手メディアで固まっている領域では、記事単体の質を上げても順位に反映されるまで時間がかかります。
- 検索意図の読み違いで記事の型が合っていない。比較を求めている検索に対して用語解説を書いている場合、論点の抜けではなく記事の種類そのものが違っています。
3つ目は構成の作り方で解決できますが、1つ目と2つ目はキーワード選定の段階に戻る必要があります。書き方の話に入る前に、対策キーワードを一度検索してみることを強くおすすめします。
関連記事:SEO記事の書き方完全ガイド|上位表示を実現する18のテクニックと対策
SEO記事の書き方を分解した7つのステップ
SEO記事の制作工程は、次の7ステップに整理できます。
記事1本につき軸となるキーワードを1つ決めます。同時に、そのキーワードを含む関連キーワードや検索候補を洗い出し、1本の記事で扱う範囲を確定させます。
検索結果の上位10件を開き、どんな型の記事が並んでいるか、どの論点が共通して扱われているかを記録します。ここで読み取った内容が構成の土台になります。
見出しの一覧と、各見出しで書く内容を先に確定させます。工程全体で最も時間を配分すべき段階であり、順位の差が生まれるのもここです。
構成に沿って書きます。結論を先に置き、根拠と具体例を添える型を守れば、書き手が変わっても品質のばらつきを抑えられます。
タイトル、メタディスクリプション、見出しタグの階層、画像の代替テキスト、内部リンクを確認します。ここでの抜けは、検索結果での見え方と読者への伝わり方に影響します。
公開して終わりではありません。Search Consoleで表示回数と掲載順位に加えて、記事がどのクエリで表示されたかを確認し、想定した検索意図とのずれを確かめます。
検証の結果をもとに、伸ばせる記事から順に手を入れます。直して効いた点は構成の型や確認項目に書き足し、次の記事に生かします。
工程全体の時間配分の目安として、ステップ1から3の準備と構成には全体の5割前後を充ててください。執筆に着手した時点で品質の大半は確定しているためです。
書き方を手順に分けるのは、人に教えて再現するため
SEO記事の書き方を手順に分けておくと、書き手が変わっても、同じ順番で同じ点を判断できるようになります。合同会社Writers-hubで代表を務める米山拓真は、2020年に「ハブ式SEOライティングメソッド」を開発し、体系的なSEOライティング教育を始めました。代表がこれまでに育てたライターは200人以上です。
人に教える前提で書き方を整理すると、「読者の役に立つ記事を書く」という目標だけでは足りません。各ステップで何が決まっていれば次へ進めるのかを、言葉にして渡す必要があります。
社内で複数の担当者が書く場合も、外部のライターに任せる場合も、決めておくことの一覧があれば、確認する人は同じ基準で原稿を見られます。
一気通貫Proで作った記事が6位に入った例
一気通貫Proで作った記事は、「SEO 費用対効果」で6位に入ったことがあります。「SEO 費用対効果」は、検索ボリュームのあるSEO関連のキーワードです。
一気通貫Proは、Writers-hubの記事生成システムです。キーワードを入力すると、検索データの収集と分析から本文の執筆、WordPressへの下書きの投稿までを行います。
関連記事:SEOコンテンツ制作の手順|順位が付く記事の設計と内製・外注の判断基準
対策キーワードを選ぶ2つの基準
対策キーワードは、検索される回数と、成約までの距離の2つを並べて選びます。同じ品質の記事でも、狙うキーワードを変えるだけで、順位も問い合わせ数も大きく変わるためです。
キーワードは、検索される回数の大きさでおおむね3つに分けられます。
| 検索回数の目安 | 競合の強さ | 問い合わせへの近さ | 最初に狙うべきか | |
|---|---|---|---|---|
| ビッグキーワード(例:SEO) | 月に1万回以上 | 強い | 遠い | × |
| ミドルキーワード(例:SEO記事) | 月に数百回から数千回 | 中程度 | 中程度 | ○ |
| ロングテールキーワード(例:SEO記事 外注 費用) | 月に数十回以下 | 比較的弱い | 近い | ◎ |
※ 3つを分ける検索回数に決まった基準はなく、業種や商圏の広さによって目安は変わります。
検索回数の大きいキーワードから着手したくなりますが、ビッグキーワードは検索した人の目的がばらついているため、1位を取っても問い合わせにはつながりにくい傾向があります。「SEO」と検索する人には、意味を知りたい学生も、業者を探している経営者も、順位が落ちて焦っている担当者も混ざっています。
検索回数の大きさだけで選ばない
事業への貢献で見ると、月に数十回しか検索されないキーワードのほうが成果につながることがよくあります。「SEO記事 外注 費用」のようなキーワードで検索する人は、外注するかどうかをすでに検討しており、あとは条件を確かめる段階にいます。月の検索回数が30回でも、そのうち数件が問い合わせに変われば、数千回の検索を集める記事より売上への寄与は大きくなるでしょう。
キーワード選定では、検索回数と、事業の成約からの距離を必ず並べて見てください。回数だけを基準に並べ替えると、成約から遠いキーワードが上位に並びやすくなります。候補を絞ったら実際に検索し、「書き方を直しても順位が動かない3つのケース」に当たらないかを確かめてから確定します。
検索意図は、検索結果に並ぶ記事の型から読み取る
検索意図という言葉は、SEOの解説記事でほぼ必ず登場します。ただ「ユーザーが何を知りたいかを考えましょう」という説明だけでは、実際に手を動かすときに何をすればよいか分かりません。実務では、推測ではなく検索結果そのものから読み取ります。

上位10件を記事の型で分類する
対策キーワードで検索し、上位10件がそれぞれどの型に当たるかを分類してください。用語解説、手順解説、比較、事例紹介、サービスページ、といった区分で十分です。
分類の結果として、たとえば手順解説が7件を占めていれば、Googleは「このキーワードで検索する人は手順を知りたがっている」と判断していることになります。ここで用語解説を書いても、検索している人が求めているものと合致しません。検索結果の型の分布は、Googleが出した検索意図の答え合わせとして使えます。
顕在ニーズと潜在ニーズを分けて書き出す
記事の型が決まったら、記事で扱う論点を洗い出します。ここで有効なのが、検索した人が言葉にしている疑問と、言葉にはしていないが記事を読むうちに湧いてくる疑問を分ける作業です。
「SEO記事 書き方」であれば、手順を知りたいというのが言葉になっている疑問にあたります。一方で、手順を読んだ人は「その手順で本当に順位が上がるのか」「自社のリソースで回るのか」「うまくいかないときは何を見ればよいのか」という疑問を持ちます。後者まで扱った記事は、読者が別のページに移動せずに済むため、結果として滞在時間や再訪の面でも差がつきやすくなります。
論点の洗い出しには、検索候補に出るキーワード、検索結果ページ下部の関連キーワード、「他の人はこちらも質問」の項目、Q&Aサイトの投稿が使えます。ただし機械的に集めた語句をそのまま見出しにすると、脈絡のない記事になります。集めた語句は論点の候補として扱い、採否は次の構成の段階で判断してください。
記事を読んだ人に取ってほしい行動を1つ決める
準備の最後に、記事のゴールを決めます。資料請求なのか、サービスページへの移動なのか、関連記事の回遊なのか。1つに絞ってください。
ゴールが決まると、構成の順番と結びの内容が自動的に決まります。逆にゴールを決めずに書き始めると、網羅性は高いのに読み終えた人が何もせずに離脱する記事ができあがります。検索流入は増えているのに問い合わせが増えないときは、この工程が抜けていることが少なくありません。
関連記事:Web記事の書き方完全ガイド|初心者からプロまで使える7つのステップとコツ
順位の差が生まれるのは、記事構成を作る段階
SEO記事の書き方を学ぶ人の多くは執筆技術に時間を使いますが、順位に効くのは構成の作り方です。

上位記事の見出しを回収するのは、勝つためではなく同点にするため
上位記事の見出しを一覧化し、共通して扱われている論点を自分の記事にも含める。この作業は必要ですが、目的を取り違えやすい作業でもあります。
上位の見出しを回収するのは、勝つためではなく同点にするためです。共通論点をそろえた時点で得られるのは、あくまで「上位記事と同じことは書いてある」という状態に過ぎません。そして後発の記事が先行記事と同じ内容量・同じ論点で並んだ場合、先に公開され、すでに被リンクや閲覧の実績を積んでいる記事のほうが有利な状態が続きます。
だからこそ、共通論点は必要十分な分量で手早く満たし、そこから先の差分に時間を使う設計が要ります。上位記事の見出しをすべて拾って肉付けした結果、2万字の記事ができたのに順位が動かないというのは、この構造を踏まえていないために起こります。
独自性の材料は、取材をしなくても社内に眠っている
独自性を出しましょう、一次情報を入れましょうという助言はよく目にします。ただ調査を実施したり著名人に取材したりする予算は、多くの現場にありません。
実のところ、独自性の材料は、社内にすでにあることがほとんどです。具体的には、次のような情報が該当します。
- 見積書の内訳と、金額が変動する条件
- 商談で毎回聞かれる質問と、そのときに返している回答
- カスタマーサポートに届く問い合わせの傾向
- 受注に至らなかった案件で、断られた理由
- 自社で試して成果が出なかった施策と、その原因の分析
- 業務で実際に使っている判断基準やチェック項目
なかでも失注理由と失敗した施策は、競合が公開したがらないため差分になりやすい情報です。成功事例は各社が発信していますが、うまくいかなかった条件を書いている記事は多くありません。読者にとっては、自分が同じ失敗を避けられるという実利があります。
社内の情報を記事に載せる際は、公開してよい範囲を事前に確認してください。取引先の名称や金額など、掲載可否の判断が必要な情報は、担当者ではなく決裁権を持つ人に確認を取るのが安全です。
見出しの順番は、読者が疑問を解消していく順に並べる
論点がそろったら、見出しの順番を決めます。ここで上位記事の見出しの順番をそのまま踏襲しがちですが、順番は記事のゴールから逆算して決めるものです。
原則は、読者がその順に読めば疑問が段階的に解消される並びにすることです。前提知識が必要な論点は先に、判断や行動を促す論点は後ろに置きます。ゴールがサービスへの誘導であれば、読者が「自社でやるか外注するか」を判断できる材料を後半に配置すると、記事の流れとゴールが噛み合います。
構成の段階で、各見出しの横に「この見出しを読んだ人が持ち帰るもの」を1行で書いてみてください。1行が書けない見出しは、書いても読者に何も残らない見出しです。構成から削る候補を見つけるときに使える手順です。
タイトルは検索結果で選ばれるかどうかで決まる
タイトルには対策キーワードを含め、できるだけ前方に配置します。ただしキーワードを入れることより重要なのは、検索結果に並んだ10件のなかで選ばれるかどうかという観点です。
上位記事のタイトルを並べたうえで、自分の記事のタイトルだけが答えている要素を1つ用意してください。数字、対象読者の限定、扱う範囲の明示などが使いやすい要素になります。なお、タイトルの文言をGoogleが書き換えて表示する場合もあるため、記事の内容と乖離した誇張は避けたほうが無難でしょう。

タイトルの書き換えが起きる条件はGoogleの公式ドキュメントに整理されているため、書き換えが頻発する場合は見出しとタイトルの整合を先に確認してみてください。
構成を確認できる人が社内にいないまま書き続けていませんか
構成の型と判断基準が言語化されていないと、書き手が変わるたびに品質が振れます。Writers-hubの記事コンテンツの制作支援では、レギュレーションの策定と品質管理の流れまで含めて、社内で記事を作る体制を組み立てます。無料のオンライン相談(30分程度)では、今お使いの構成案を1本見せていただき、論点が抜けていそうな箇所をお伝えします。
本文の書き方は、型を決めて書き手による差をなくす
構成が固まれば、執筆は構成に沿って埋めていく作業になります。ここで文章の型を決めておくと、複数人で書く場合でも品質のばらつきを抑えられます。
導入文では、読者の状況を言い当ててから記事の範囲を示す
記事のなかで最も読まれ、同時に最も離脱が起きるのが導入文です。検索してたどり着いた人は数秒で「このページに自分の答えがあるか」を判断しており、その判断材料はほぼ導入文に集中しています。
避けたいのは「近年、SEOの重要性が高まっています」のような一般論から始める書き出しです。書かれていることは正しくても、読者は自分に向けられた文章だと感じられません。使いやすい型は、読者が今置かれている状況を具体的に描写し、その状況が起きる理由に軽く触れ、記事を読み終えたときに何が分かるかを示す流れになります。
対策キーワードは導入文にも自然な形で登場させてください。ただし検索結果の要約として表示される可能性を意識しすぎて不自然な文にすると、離脱を招きます。読者に向けた説明として成立している文を優先してください。
結論を先に置き、根拠と具体例を添える
見出しごとの書き出しは、その見出しに対する答えから始めてください。前置きや背景説明から入ると、読者は答えにたどり着く前に離脱します。
型としてはPREP法が扱いやすいでしょう。結論、理由、具体例、結論の再提示という順で組み立てる方法です。ただし全段落を機械的にこの型にはめると単調な文章になるため、論点の中心となる段落で使い、補足的な段落では省略するといった使い分けが要ります。
キーワードは配置場所を決め、詰め込まない
対策キーワードは、タイトル、導入文、見出しのいくつか、本文中に自然な形で登場させます。出現回数の基準を設けている解説を見かけますが、Googleは回数を評価基準として公表していません。回数を数えるより、不自然な言い回しになっていないかを読み返すほうが実務的です。
関連語や共起語を含めるという考え方も同様に扱ってください。狙って挿入するものではなく、論点を十分に扱えば自然に含まれるものと捉えるのが正確でしょう。

読みやすさは、印象ではなく具体的な項目で管理する
読みやすい文章を書きましょうという指示は、書き手によって解釈が分かれます。次のような確認項目に分解して管理します。
- 一文の長さは、読点を3つ以上またがない範囲に収める
- 「それ」「これ」といった指示語が何を指すか、前の文を見ずに分かる状態にする
- 同じ文末表現を3回続けない
- 主語と述語がねじれていないか、長い文ほど念入りに確認する
- 専門用語を使った直後に、言い換えか具体例を添える
こうした項目に落とすと、レビューで「読みにくい」という感想を返す代わりに、どの行をどう直すかを指摘できます。書き手が複数いる体制では、この置き換えができているかどうかで差し戻しの回数が変わってきます。
画像と表は、文章では伝わりにくい情報にだけ使う
装飾目的の画像は順位に寄与しません。使いどころは、手順の流れ、要素同士の関係、複数案の比較といった、文章にすると読み返しが必要になる情報です。
画像を入れる際は代替テキストに画像の内容を記述します。キーワードを詰め込む場所ではなく、画像が表示されない状況で内容が伝わる説明を書いてください。表については、3つ以上の選択肢を比べる場面で使うと理解の負担を減らせます。
入稿前に、見出しの階層と内部リンクを整える
SEO記事は、原稿が書き上がっても、そのまま公開してはいけません。入稿の段階で確認すべき項目がいくつか残っています。
まず見出しタグの階層です。大見出しの下に中見出しを置く構造を守り、文字を大きくしたいという理由で見出しタグを使うのは避けてください。階層が飛んでいると、記事の構造が読者やスクリーンリーダーに伝わりにくくなります。
次に内部リンクです。リンク先は、その記事を読み終えた人が次に知りたくなる内容の記事を選びます。リンクを置く文言には「こちら」ではなく、リンク先の内容が分かる言葉を使ってください。中心テーマを扱う記事と、そこから派生する個別テーマの記事を相互につないでおくと、記事同士の関係がサイト全体の評価につながりやすくなります。
メタディスクリプションは、検索結果にそのまま表示されるとは限りません。それでも、記事の内容と誰に向けた記事かが分かる文を120字前後で用意しておくと、表示された場合のクリック率に影響します。あわせて、画像のファイル名と代替テキスト、公開日の設定も確認しておきましょう。
文字数は目標ではなく、論点漏れの検知器として使う
文字数はSEO記事の書き方で最も誤解されやすい項目でしょう。結論から言えば、文字数は目標ではなく、論点漏れの検知器として使うのが実務的な扱い方になります。
上長からは「1万字は書け」と言われているのですが、その分量を埋めようとすると内容が薄くなってしまいます。何文字を目安にすればよいのでしょうか。
編集部
先に文字数を決めるのではなく、書き終えたあとに上位記事と比べる使い方に変えてみてください。上位の6割しかなければ論点が抜けている疑い、1.5倍を超えていれば検索意図から外れた内容が混ざっている疑いがあります。分量そのものではなく、差分の原因を確認する材料として扱う考え方です。
参考までに、「SEO記事 書き方」の検索結果で上位に並ぶページの本文文字数を数えると、およそ5,900字から17,900字まで開きがありました。3倍の差がありながら同じ検索結果に並んでいる事実は、文字数が直接の評価要素ではないことを示しています。
※ 2026年11月に「SEO記事 書き方」で検索し、上位10件のうち動画を除く9ページの本文文字数を数えた概算
分量を増やすために内容の薄い見出しを足すと、読者は必要な情報にたどり着くまでの時間が延び、途中で離脱します。上位より短くても、扱うべき論点が押さえられていれば順位はつきます。
やってはいけないSEO記事の書き方
やってはいけない書き方のうち、公開前に直しておきたい項目を挙げます。いずれも、公開前に直しておきたい項目です。
- 上位記事の内容を言い換えただけで、独自の情報が1つも入っていない
- 対策キーワードを不自然な形で本文に繰り返し挿入している
- 似たキーワードで複数の記事を作り、サイト内で内容が重複している
- 出典を確認せずに統計や数値を記載している
- 他サイトの画像や図表を許諾なく使用している
- 見出しの階層が飛んでいる、または見出しを装飾目的で使っている
なかでもサイト内の重複は見落とされがちです。「SEO記事 書き方」と「SEO記事 作り方」のように表記が違うだけのキーワードで別々の記事を作ると、どちらも評価が2本に分かれて伸びにくくなります。検索結果の上位が両方でほぼ同じ顔ぶれになるキーワードは、1本に統合したほうが結果的に順位は上がります。
統計や調査結果を引用する場合は、必ず一次情報にあたってください。他社の記事に書かれていた数値を孫引きすると、元の調査が存在しない、あるいは条件が異なるといった問題が後から発覚します。出典を明記できない数値は、記載しないほうが記事の信頼につながるはずです。
公開後は、伸ばせる記事から順にリライトする
SEO記事は公開した時点では未完成です。検索エンジンに評価されるまでには時間がかかり、想定した検索意図とのずれも公開後に判明します。ただ、すべての記事を均等に手直しするだけの工数は現実的に確保できません。優先順位をつける基準が要ります。

表示回数と掲載順位の2軸で優先度を決める
Search Consoleで各記事の表示回数と平均掲載順位を確認し、次の4つに分類してください。
状態 | 解釈 | 対応 |
|---|---|---|
表示回数が多く、11位から20位 | 需要はあり、あと一歩で1ページ目 | 最優先で加筆と構成の調整 |
表示回数が多く、21位以下 | 検索意図とのずれが疑われる | 構成から作り直す |
表示回数が少なく、上位 | キーワードの検索需要が小さい | 当面は放置してよい |
表示回数が少なく、下位 | キーワード選定を見直す段階 | 記事単体では解決しない |
11位から20位の記事を先に直すと、成果が出るまでが早い傾向があります。検索結果の1ページ目に入るかどうかでクリック数が大きく変わるため、同じ工数をかけるなら順位の上げ幅より境界の突破を狙うほうが効率的です。
リライトでは、順位が上がらない理由を先に特定する
リライトと聞くと文章の手直しを想像しがちですが、実際に効くのは論点の追加と構成の入れ替えです。順位が上がらない記事は、上位記事が扱っている論点のどれかが抜けているか、記事の型が検索意図と合っていないかのどちらかであることがほとんどです。
作業の順序としては、現在の上位10件を再確認し、自社の記事に抜けている論点を洗い出すところから始めます。そのうえで加筆する範囲を決め、必要なら見出しの順番も組み替えてください。文章表現の調整は最後に回して構いません。
なお、リライト後すぐに順位が変わるとは限らず、再評価には数週間かかることもあります。頻繁に触りすぎず、変更内容と日付を記録して効果を追える状態にしておくとよいでしょう。
検証は、表示されたクエリとクリック率まで見る
公開後の検証では、表示回数と掲載順位に加えて、記事がどのクエリ(検索語句)で表示されたかと、クリック率を確認します。Search Consoleの検索パフォーマンス レポートで記事のURLに絞り込むと、クエリごとの表示回数、クリック数、クリック率、平均掲載順位を見られます。

想定していないクエリで多く表示されている記事は、読者の疑問が構成とずれている疑いがあります。そのクエリへの答えを見出しに足すか、別の記事に分けるかを決めてください。表示回数が多いのにクリック率が低い記事は、検索結果で選ばれていない疑いがあるため、本文より先にタイトルとメタディスクリプションを見直します。
問い合わせにつながったかどうかは、Search Consoleの数字だけでは分かりません。公開の前に、GA4で問い合わせの完了を計測できるようにしておくと、どの記事から問い合わせが生まれたかを追えます。
直して効いた点を、次の記事の型に戻す
リライトで効いた変更は、その記事だけで終わらせず、構成の型や確認項目に書き足します。たとえば、想定外のクエリへの答えを見出しに足して順位が上がったなら、次の記事では構成を作る段階で、同じ種類の疑問を洗い出す項目を加えます。

社内の担当者がSEO記事を書くときの進め方
社内の担当者がSEO記事を書くときは、文章の練習より先に、7ステップのどこを誰が判断するかを決めます。SEOライティングを人に教えるときと同じで、書く人に「良い記事を」と頼むだけでは、判断の基準がそろわないためです。

社内で書く体制は、次の5つの順に整えます。
書いた本人だけで確認すると、前提の抜けに気づけません。構成を確認する人には、商材と顧客を知っている営業や事業の責任者が向いています。
見出しごとに「読んだ人が持ち帰るもの」を1行で書いた構成を、本文を書く前に確認します。本文を書いたあとで論点の抜けが見つかると、書き直す量が増えるためです。
読みやすさの確認項目と、やってはいけない書き方の一覧を1つの文書にまとめます。書く人と確認する人が同じ文書を見て判断すると、差し戻しの理由が人によってぶれません。
見積の内訳や失注理由は、独自性の材料になる一方で、公開してよいかの判断が要ります。記事ごとに迷わないよう、判断する決裁者を体制として先に決めておきます。
月に1回、書く人と確認する人がSearch Consoleの数字を一緒に見る日を決め、直して効いた点を確認項目に書き足します。
最初の数本は、書く人と確認する人が同じ記事を見ながら、判断が分かれた点を話し合ってください。話し合った結論を確認項目に加えていくと、確認項目が自社の商材に合った内容になっていきます。
社内で書く体制を、何から整えるか迷っていませんか
担当と確認の順番を決めても、確認項目の中身がなければ判断はそろいません。Writers-hubの記事コンテンツの制作支援では、KW戦略の設計と制作体制の構築に加え、当社が自社と取引先のサイトで毎日記事を公開している型を、記事の指示文を作るツールとして御社で回せる形でお渡しします。公開前の確認は御社で行っていただきます。無料のオンライン相談(30分程度)では、今の記事の作り方を伺い、どこから整えるかをお伝えします。
生成AIをSEO記事の書き方に組み込むときの線引き
生成AIの利用そのものは、Googleが禁止しているわけではありません。公式には、制作方法ではなくコンテンツの品質で評価するという立場が示されています。問題になるのは、検索順位の操作を主な目的として、AIで記事を生成することです。

工程ごとに任せる範囲を決めるのが現実的です。任せて品質が落ちにくい工程と、人が判断すべき工程は明確に分かれます。
- 関連キーワードの洗い出しと分類
- 上位記事の見出しの一覧化と論点の整理
- 表記ゆれや誤字脱字の検出
- 図解に載せる項目の下書き作成
- 見出しごとの初稿の骨組み作り
- 検索意図の最終判断と記事の型の決定
- 社内の一次情報から何を載せるかの取捨選択
- 数値や固有名詞の事実確認と出典の照合
- 読者に取ってほしい行動の設計
- 公開してよい情報かどうかの判断
構成の作成をそのままAIに任せると、上位記事の平均値のような構成が出てきます。論点の抜けは少ない一方で、既存記事との差分が生まれません。前述のとおり同点では後発が不利になるため、構成については論点の洗い出しまでを任せ、取捨選択と順番の決定は人が行う分担が扱いやすいはずです。
事実確認は省略できない工程になります。生成された文章には、実在しない調査結果や誤った固有名詞が混ざることがあり、そのまま公開すると記事だけでなく発信元の信頼に影響します。数値と固有名詞は一次情報で照合する運用を、例外なく通してください。
SEO記事の書き方に関するよくある質問
文字数の基準はありません。検索結果の上位に並ぶページの文字数は、同じキーワードでも3倍程度の開きがあります。書き終えたあとに上位記事と比べ、極端に短ければ論点の抜け、極端に長ければ検索意図から外れた内容の混入を疑うという使い方が実務的です。
特別な理由がなければ入れることをおすすめします。検索した人が自分の探している内容だと判断する材料になるためです。ただし複数のキーワードを詰め込むと文意が崩れ、検索結果でのクリック率がかえって下がることがあります。軸になるキーワードを1つ含め、残りは本文と見出しで扱ってください。
本数より、関連するキーワードをまとめて扱えているかが影響します。1本で完結させるのではなく、中心となるテーマの記事と、そこから派生する個別テーマの記事を内部リンクでつなぐ形にすると、サイト全体での評価が積み上がりやすくなります。
検索エンジンに登録されてから順位が安定するまで、数週間から数か月かかることが一般的です。開設して間もないサイトほど時間がかかる傾向があり、公開直後の順位だけで記事の良否を判断するのは避けたほうがよいでしょう。
入れることを強くおすすめします。Googleは、経験・専門性・権威性・信頼性(E-E-A-T)が表れたコンテンツを優先する方針で、誰が書いたかが読者に分かるかも自己点検の項目に挙げています。記事から著者名と経歴、運営会社、問い合わせ先が分かるようにしてください。医療や金融のように、健康やお金に大きく影響する領域では、GoogleはE-E-A-Tが優れたコンテンツを特に重視するとしています。
まとめ
SEO記事の書き方は、文章技術ではなく工程の設計として捉えると迷いが減ります。本記事で解説した内容を、実行順に整理します。
まず対策キーワードを検索回数と成約までの距離で選び、検索結果の上位10件から記事の型と論点を読み取ります。共通の論点は手早く満たし、見積の内訳や商談での質問、失注理由といった社内の情報で差分を作ってください。執筆に入るのは、見出しごとに読者が持ち帰るものを1行で書けるようになってからです。公開後はSearch Consoleで表示回数、掲載順位、クエリを検証し、伸ばせる記事から直して、効いた点を確認項目に戻します。
とはいえ、検索意図の調査と構成作成には1本あたり数時間の集中が必要で、通常業務と並行して継続するのは簡単ではありません。私たち合同会社Writers-hubは、累計8,000記事以上を制作してきた記事制作会社です。記事コンテンツの制作支援では、キーワード戦略の設計と社内の制作体制づくりを、御社の状況に合わせてお手伝いしています。
関連記事:記事作成の手順を8工程で解説|品質を分けるのは執筆前の設計
関連記事:文章構成の基本パターンと型の選び方|伝わる組み立て方を5ステップで解説
関連記事:事例記事の書き方|導入事例の構成の型と取材で聞くべきこと
狙っているキーワードに、記事が入れる枠は残っていますか
7つのステップを丁寧に回しても、狙うキーワードの検索結果が公式サイトや大手の媒体で埋まっていれば、記事では順位が動きません。無料のオンライン相談(30分程度)では、今狙っているキーワードの候補を見せていただき、記事で上位を狙いやすいものの見立てをお伝えします。







