「事例に載っている施策をそのままやれば、うちも近い数字になるのではないか」。支援会社の実績ページは、抱えていた課題と実施した施策と出た成果が一続きに並んでいるため、施策をなぞれば成果まで届くように読めてしまいます。ところが、事例で先に見るべきは施策の中身ではなく、載っている数字の種類です。順位・流入・問い合わせのどこまでが載っているかが、その会社の引き受けた範囲を表しています。
本記事では、事例に載る数字の読み分けから、公開されている成功事例とよくある失敗のパターン、社内提案と発注先選びでの使い方まで、記事制作会社の視点でお伝えします。
- SEOの事例は、順位・流入・問い合わせのどの数字が載っているかで、支援会社が関わった範囲が分かる
- Googleが公開している楽天レシピなど3社の成功事例は流入の数字が中心で、自社で使えるのは施策の工程
- よくある失敗は、疑問に答えない記事の量産、問い合わせから遠いキーワードでの上位表示、リニューアルでの転送漏れの3つ
- 成果の数字より先に、期間・開始時点のサイトの状態・投下した本数・キーワードの検索数を確かめる
- 社内提案では自社の現状の数字を先に置き、発注先は自社と条件の近い事例があるかで選ぶ
SEOの事例を分ける3つの出どころ
SEOの事例と一口に言っても、書いている主体によって載る内容も省かれる内容も変わります。検索して出てくるものは、おおむね3つに分けられます。
支援会社が自社サイトに載せる実績ページ
SEOの会社やWeb制作会社が「導入事例」「お客様の声」として公開しているものです。実施した施策と担当者のコメントが入るため、進め方の具体度はもっとも高くなります。
一方で、掲載には取引先の許諾が要ります。許諾が出るのは成果が良かった案件ですから、うまくいかなかった案件は最初から載りません。読む側は、そこに並んでいるのが取り組み全体の平均ではなく上澄みだという前提で見る必要があります。
解説記事のなかで紹介される事例
「SEO対策の成功事例◯選」のような記事にまとめられた形です。複数社の事例が横並びになるため、業種ごとの傾向をつかむ用途には向いています。
ただ、元の事例ページから数字と施策だけを抜き出して書かれていることが多く、期間や開始時点の状態が落ちがちです。気になる事例があったら、引用元のページまで戻って確認したほうが早いでしょう。
自社サイトで公開される運用レポート
事業会社が自分たちの取り組みを記事として公開しているものです。数としては少ないものの、社内で何が起きたかまで書かれることがあり、体制づくりの参考になります。
3つを並べると、確認できる内容が違うとわかります。
| 施策の具体度 | 期間や前提の記載 | 向いている使い道 | |
|---|---|---|---|
| 支援会社の実績ページ | ◎ | ○ | 発注先の支援範囲を見極める |
| 解説記事の事例まとめ | △ | × | 業種ごとの傾向をつかむ |
| 事業会社の運用レポート | ○ | ○ | 社内体制のつくり方を知る |
発注先を検討している段階なら、支援会社の実績ページを直接読むのが遠回りに見えて確実です。まとめ記事は入口には向きますが、判断に使う材料としては欠けている項目が多くなります。
関連記事:【2025年最新版】初心者でもできるSEOのやり方完全ガイド | 上位表示するための具体的な方法を徹底解説
SEOの事例で見るべき3つの数字
ここからが本題です。事例に載る数字は、大きく3種類しかありません。そして、どれを載せているかで、その会社がどこまで関わったかがほぼ読み取れます。

検索順位
もっとも載せやすい数字です。対策した語が何位まで上がったかを示すもので、記事単体や内部の調整の結果が反映されます。
読むときに確かめたいのは、順位そのものより対象になった語のほうです。「対策キーワードで1位」と書かれていても、その語が月に何回検索されているかで意味がまるで変わります。月間10回の語で1位を取っても、訪問者は月に数人というところでしょう。
順位だけを載せている事例は、記事の制作や内部の調整までを引き受けたケースが多い印象があります。そこから先の流入や問い合わせは、依頼側が自分で追っていた可能性が高いと見ています。
検索からの流入数
順位と検索回数と本数を掛け合わせた結果が流入数です。この数字を載せている会社は、どの語を取りに行くかの選定に関わっていると考えてよいでしょう。語を選ぶ判断をしていなければ、流入という総量の責任は負いにくいからです。
倍率の表記には注意が要ります。「流入3倍」は、開始時点が月100だったのか月1万だったのかで難度がまったく違います。実数が併記されていない事例は、倍率だけを鵜呑みにせず「伸びた方向は確かだが幅は不明」として扱うほうが安全でしょう。
事例に倍率しか書かれていない場合、その会社に問い合わせる段階で「開始時点の月間セッションはどのくらいでしたか」と一つ聞いてみてください。答えられる会社は数字を実際に追っており、答えに詰まる会社は成果の報告を受け取っていただけの可能性があります。
問い合わせと売上
もっとも深い位置にある数字です。ここまで載せている事例は、記事だけでなくフォームの改修や資料請求の導線、場合によっては商談の中身まで関わった案件です。
ただし、この数字はSEO以外の要因が混ざりやすい点を差し引いて読む必要があります。同じ期間に展示会に出ていた、広告を増やした、新商品を出した。こうした動きがあれば、問い合わせの増加分をSEOだけの結果として読むことはできません。問い合わせまで載せた事例は、期間中に他の施策が動いていたかをセットで確認するのが読み方の基本です。
3つを並べたとき、自社が増やしたい数字と事例が示している数字がずれていないか。ここが合っていない事例は、どれだけ伸び幅が大きくても比べる材料になりません。
関連記事:SEOのPDCAが回らない理由|3つの層に分ける改善の手順
Googleが公開しているSEOの成功事例
Googleも、検索で成果が出たSEOの事例を、社名と施策と数字をそろえて、Google検索セントラルの「事例紹介」で公開しています。載っている施策は、構造化データ(ページの内容をGoogleに伝えるための決まった形式の記述)の実装や、Search Consoleで見つけたエラーの修正など、Googleの機能を使ったものが中心です。
3社の施策と載っている数字
事例紹介のうち、施策と数字が具体的に書かれた3社の事例を表にまとめます。
会社(サイト) | 実施した施策 | 載っている数字 |
|---|---|---|
楽天(楽天レシピ) | レシピの構造化データの実装 | 検索エンジンからの流入が2.7倍、平均セッション継続時間が1.5倍 |
Saramin(韓国の求人サイト) | クロールエラーの修正、キーワードを並べただけのmetaタグの削除、正規URLによる重複ページの整理、求人の構造化データの実装 | 2019年の採用シーズンに自然検索からの流入が前年比102%増、検索経由の新規会員登録が93%増 |
Eventbrite(イベントのサイト) | サイト全体へのイベントの構造化データの実装 | 新しい検索機能を導入した翌月に、Google検索からイベントのページへの流入の前年比の伸びが、例年の約2倍になった |

※ 楽天とEventbriteの事例は2018年5月、Saraminの事例は2020年4月に公開されたもので、数字は公開時点のものです。
3社の事例で中心にある数字は、検索からの流入です。問い合わせや申し込みに当たる数字まで載っているのはSaraminの会員登録とコンバージョン率だけで、楽天レシピの事例が示しているのは流入と滞在時間までです。
開始時点の規模と比べた時期
伸び幅を読むときは、事例のサイトがどの規模から始めたかと、いつと比べた数字かを確かめます。楽天レシピは2010年に始まり、事例の公開時点で約190万件のレシピと、月1,500万人を超える利用者を抱えていました。構造化データの利用も2012年から続けています。記事が数十本のサイトで同じ施策をしても、2.7倍を見込む根拠にはなりません。
比べた時期も、数字の大きさを左右します。Saraminの102%増は、2019年の採用シーズン全体を前年と比べた数字です。採用の需要が最も高まる2019年9月のピークは、前年の2倍だったと書かれています。Eventbriteの事例には、複数のSEOの施策が同時に進んでいると、流入や売上が増えた原因を特定しにくいという前置きが付いています。
自社で使える工程
3社の事例から自社で使えるのは、伸び幅ではなく施策の工程です。Saraminは最初の1年で、クロールエラー(Googleがページを読みに来たときに起きたエラー)を確かめて直し、自然検索からの流入を15%増やしました。エラーの確認と修正は、サイトの規模を問わず行える工程です。今のSearch Consoleでは、「ページのインデックス登録」のレポートで、Googleに登録されなかったページとその理由を確かめられます。
一方、構造化データが効いたのは、レシピ・求人・イベントのように、Googleが検索結果に専用の表示を用意している種類のページです。記事が中心のサイトでは同じ表示が出ないため、3社の伸び幅は、自社のページに当てはまる表示があるかを確かめてから参考にします。
成果の数字より先に確かめる4項目
数字の種類が自社の目的と合っていたら、次は前提の確認に移ります。事例を読むときに読み飛ばしやすいのは、次の4つです。
- 成果が出るまでにかけた期間が何か月と書かれているか
- 開始時点でサイトに記事が何本あり、運用が何年続いていたか
- 期間中に記事を何本出し、誰が書いたと書かれているか
- 対策した語が月にどのくらい検索される語か
期間は、書かれていれば最初に見る項目です。同じ「問い合わせ2倍」でも、6か月でそこまで届いたのか、3年かけたのかで社内の計画は別物になります。記載がない事例は、公開日と施策開始の記述から推測するしかありませんが、推測のまま社内に出すと、後になって数字が合わなくなりかねません。
開始時点の状態は、もっと差が出ます。すでに記事が200本あり5年運用してきたサイトで新しい語を取るのと、公開したばかりのサイトで同じ語を取るのとでは、必要な本数も期間も違ってきます。前者の事例を後者の計画に当てはめると、見積もりはたいてい半分以下にしかなりません。
事例の多くには、この4項目が書かれていません。書かれていない事例は、もう使えないと考えるべきでしょうか。
編集部
使えないわけではありません。4項目が欠けている事例は「その施策が成果につながった前例がある」という一点だけを取り出して、期間や本数は自社の条件で引き直してください。数字ごと持ち帰ると、社内で約束できない計画になります。
投下した本数は、外注の見積もりを取るときに影響してきます。月2本で届いた事例と月30本で届いた事例では、費用の桁が変わるためです。本数の記載がない事例を根拠に予算を組むと、稟議が通った後になって本数が足りないと気づきかねません。
最後の検索回数は、自分で調べられる唯一の項目でもあります。事例に出てきた語を検索してみると、上位に誰が並んでいるかも同時に見えます。
関連記事:SEM対策とは?SEOと広告の使い分けを記事制作会社の視点で解説
事例から持ち帰れる施策と持ち帰れない施策
事例を読む目的は、他社の成果を眺めることではなく、自社で使える部分を取り出すことにあります。では、何が移せて何が移せないのか。

移せるのは、工程として書かれている部分です。
- 語を選ぶ前に上位10件を開いて競合の顔ぶれを見る手順
- 記事を出す前に見出しの構成を確認する工程
- 公開後に検索語の一覧を見て記事を手直しする周期
- 問い合わせフォームまでの動線を記事の途中に置く配置
こうした工程は、サイトの規模や業種が違っても再現できます。手順そのものに前提条件が少ないためです。
一方で、移せない要素のほうがはっきりしています。
- 長年運用してきたドメインが既に持っている評価
- その業種でどれだけ検索されているかという需要の総量
- 月に何本出せるかを決めている社内の人員と決裁の速さ
- 記事の内容を確認できる専門知識を持つ人がいるかどうか
このうち、見落とされやすいのは需要の総量です。検索される回数が少ない業種では、上位をすべて取っても月の訪問者が数百にとどまることがあります。事例に載っている会社が、たまたま検索需要の大きい市場にいただけというケースも珍しくありません。
とりわけ注意したいのが、確認できる人の有無です。医療や法律、金融のように内容の正確さが評価に直結する分野では、書ける人より確認できる人のほうが先に足りなくなります。事例に「監修体制を整えた」と一行だけ書いてある場合、その一行の裏に数か月の人選が隠れているかもしれません。
事例と自社で違うのは、条件のほうではありませんか
移せない要素のうち、自社で今どうなっているかを数字で言えるのは、たいてい記事の本数くらいです。どのキーワードにどれだけ需要があり、上位にどんなサイトが並び、自社が半年で上位に入れそうなキーワードはどれか。弊社の記事コンテンツの制作支援では、需要と上位の顔ぶれから狙うキーワードを決める作業を、キーワード戦略設計としてお引き受けしています。無料のオンライン相談(30分)では、御社のサイトと、参考にしている事例のページを見せていただければ、事例と御社で条件がどう違うかをお伝えします。
SEOでよくある3つの失敗パターン
SEOでよくある失敗は、次の3つのパターンです。失敗した案件は社名入りでは公開されないため、どれも社名ではなく、起きることと防ぎ方で示します。

疑問に答えない記事の量産
記事の本数を増やしても、検索した人の疑問に答えていない記事は評価されません。検索順位を上げることを主な目的に、読む人にとってほとんど価値のないページを大量に作ることは、AIで作ったか人が書いたかを問わず、Googleのスパムに関するポリシーに反します。ポリシーに反したサイトは、検索結果での順位が下がるか、まったく表示されなくなることがあります。

本数を増やすこと自体が失敗なのではありません。失敗につながるのは、記事ごとに答える疑問を決める型と、公開前の検品がないまま、本数だけを増やす作り方です。
問い合わせから遠いキーワードでの上位表示
検索順位と流入が伸びたのに問い合わせが増えないときは、キーワードの選び方を先に疑います。用語の意味を調べる人のように、まだ依頼先を探していない人が使うキーワードばかりで上位を取っても、問い合わせまで進む人は増えにくいからです。
防ぐには、記事を書く順番を、検索数の大きさではなく問い合わせへの近さで決めます。候補のキーワードで実際に検索し、上位に依頼先の会社のページが並ぶか、用語の解説記事が並ぶかを見ると、検索する人がどちらの段階にいるかが分かります。
URLを変えるリニューアルでの転送漏れ
サイトのリニューアルでページのURLを変えたのに、古いURLから新しいURLへの転送を設定せず、検索からの流入を減らしてしまう失敗です。転送がないと、検索結果やほかのサイトのリンクから古いURLを開いた人は、新しいページにたどり着けません。URLを変えるときは、古いURLごとに新しいURLへの恒久的な転送(301リダイレクト)を設定します。
転送を設定しても、Googleが新しいURLを検索結果に出し始めるまでには、中規模のサイトで数週間以上かかることがあります。その間は、順位が一時的に上下することも見込んでおきます。ドメインの変更とデザインの変更を同時に行わず、1つずつ進めると、順位が動いたときに原因を切り分けられます。

事例を社内提案に使うときの組み立て
事例を集めている方の多くは、最終的に社内の決裁に出す場面を控えています。ここで他社の数字をそのまま貼ると、「うちでも同じ数字が出るのか」と聞かれて止まります。出す順序を、次のように組み替えてみてください。
記事の本数と、Search Consoleで見られる検索からの月間クリック数、表示された検索クエリの数を1枚にします。他社の事例より先にこの数字を置くと、以降の話が自社の話として読まれます。
業種が同じかどうかより、開始時点の記事本数と検索需要の規模が近いかで選びます。数を並べるほど「都合の良い例を集めた」と見られるため、選んだ理由を一行添えて絞るほうが通ります。
事例から持ってくるのは「6か月で月20本」といった投下量と期間です。成果の数字は参考値として脚注に回し、約束の対象にはしません。
流入や問い合わせは、最初の3か月ではまだ動かないことが多いです。代わりに「対策した語のうち何語が30位以内に入ったか」を中間の報告指標にします。決裁者にとっては、進んでいるかどうかを早い段階で確認できる形になります。
この順序にすると、提案の主語が他社から自社に変わります。決裁の場で出る質問も、「その会社と何が違うのか」ではなく「本数を出す人をどう確保するのか」に移っていくでしょう。後者は社内で答えを用意できる問いです。
稟議の資料に事例を貼るなら、出典のURLと閲覧した日付を併記してください。実績ページでは差し替えや削除が起きます。決裁の会議で開いたら消えていた、という事態を避けられます。
発注先の実績を事例から見極める視点
発注先を選ぶ段階では、事例の読み方がそのまま選定の基準になります。まず前提として、進め方には3つの選択肢があります。
| 社内だけで進める | 記事制作会社へ外注 | 総合コンサルへ依頼 | |
|---|---|---|---|
| 費用の出方 | 人件費として内側に隠れる | 本数に応じた制作費 | 月額の固定が中心 |
| 立ち上がりの速さ | 遅い(担当者の学習から) | 早い(初月から本数が出る) | 中程度(分析から入る) |
| 自社に残る知見 | 残る | 型と手順が残る | 報告として残る |
| 向いている場面 | 月1本から2本で足りる | 月4本以上を半年続ける | サイト全体の改修を伴う |
月に4本以上を半年続ける計画なら、制作を外に出す形がもっとも現実的だと考えています。社内だけで回す形は費用が見えにくいうえ、担当者の異動で止まりかねません。ただし社内に書ける人がいて出したい本数が月1本から2本なら、外注する理由は薄いと正直に申し上げます。
そのうえで、候補の会社の実績ページを開いたら、次の3点を確認してください。自社と近い条件の事例が1本でもあるか。載せている数字の種類が、自社の増やしたい数字と一致しているか。期間が書かれているか。
実績が多い会社ほど安心という考え方は、間違っているのでしょうか。
編集部
間違ってはいませんが、件数より並びのほうを見てください。同じ業種の事例が3本続いている会社は、その業種の検索の癖を知っています。業種がばらばらに20本並ぶより、そちらのほうが自社の案件では役に立ちます。
実績の件数だけで比べると、規模の大きい会社が自動的に有利になります。判断したいのは会社の規模ではなく、自社の条件に近い仕事をしたことがあるかどうかです。
自社と条件の近い事例が、候補の会社に見当たりませんか
実績ページに載るのは許諾が取れた案件だけですから、自社と近い事例が公開されていない場合もあるでしょう。弊社が期間と本数で示せる事例は、運送会社の検索サイトのメディアです。弊社がキーワードを設計し、記事の制作から入稿までを仕組みで回して、2026年6月9日から10月7日までに685本を公開しました。無料のオンライン相談(30分)では、御社が出したい本数と続ける期間を伺い、キーワード戦略設計と制作体制の構築のどちらから始めるかをお伝えします。
AI検索の時代に過去の事例をどう読むか
検索結果にAIの要約が並ぶようになり、「数年前の事例はもう参考にならないのでは」と考える方も出てきました。工程の部分は今も使えます。
AIの要約に引用元として表示できるのは、インデックスに登録され、検索結果にスニペットを表示できるページです。つまり要約に取り上げられる前提として、まず検索で選ばれる状態をつくる必要があるということです。事例に書かれている語の選び方や記事の作り方は、検索で選ばれる状態をつくるための工程として、引き続き役に立ちます。
変わったのは、流入の読み方のほうです。同じ順位でも要約が上に出る検索では、訪問者の数が以前より少なくなる場面があります。古い事例の流入数を自社の見込みに使うなら、公開年を確認したうえで少し割り引いて使うほうが安全でしょう。

※ 評価の考え方については、Google検索セントラルの「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」で公式の説明が公開されています。事例に書かれた施策が今の評価の考え方に合っているかを確かめるとき、照らし合わせる先として使えます。
SEOの事例に関するよくある質問
よくある質問を、実務での答え方でまとめます。
業種を広げるより、検索需要の規模が近い事例を探してください。業種が違っても、対策する語の検索回数と競合の顔ぶれが近ければ、期間と本数の目安はほぼ流用できます。業種の一致は内容の書き方には役立ちますが、計画の見積もりにはあまり役立ちません。
前提が揃っていれば近い線に入ります。ただし安定した順位に入るまでは3か月から6か月かかるのが一般的で、立ち上げたばかりのサイトや競合の強い分野ではさらに延びます。事例の期間は、自社の開始時点の状態と見比べてから採用してください。
件数だけでは判断できません。創業から日が浅い会社や、掲載の許諾を取らない方針の会社もあります。公開事例が少ない場合は、進め方の説明を求めてください。どの語をどう選び、何本出し、どこで確認するかを具体的に話せるかどうかで見分けられます。
数字の公開に踏み切りにくいためです。訪問者数や問い合わせ件数は事業規模がそのまま出るため、許諾が下りにくくなります。少ないだけで成果が出ていないわけではないので、支援会社に近い規模の案件の有無を直接尋ねるのが早い方法です。
あります。取引先に見せる材料になるうえ、社名での検索が増えたときの受け皿にもなります。公開を見据えるなら、着手時点のサイトの数字を記録しておいてください。後から開始時点を思い出そうとすると、ほぼ再現できません。
まとめ|SEOの事例は数字の種類で読む
SEOの事例を集めるとき、最初に目に入るのは伸び幅の大きさです。ただ、その数字が自社の計画に使えるかどうかは、大きさでは決まりません。
順位か、流入か、問い合わせか。載っている数字の種類が、その会社の引き受けた範囲を示します。そのうえで期間と開始時点と投下本数を確かめれば、事例は眺める対象から、自社の見積もりを引き直すための材料に変わります。持ち帰れるのは工程で、条件のほうは自社の数字で置き換えます。この二段構えで読めば、社内提案でも発注先の比較でも同じ資料が使えます。
Googleが公開している楽天レシピやSaraminの成功事例でも、自社で使えるのはエラーの修正や構造化データの実装といった工程で、2.7倍や102%増という伸び幅ではありません。よくある3つの失敗パターンは、記事を書き始める前と、サイトをリニューアルする前に確かめておきます。

私たち合同会社Writers-hubは、これまでに累計8,000記事以上を制作してきました。今はSEO記事の制作とキーワード戦略の設計を通して、検索からの問い合わせを増やすための支援を行っています。事例についてご相談をいただいたときにまずお伺いするのは、参考にしたい会社の名前よりも、今の記事の本数と増やしたい数字がどれかの2点です。
増やしたい数字がどれかを決めるところから、ご相談ください
順位を上げたいのか、流入を増やしたいのか、問い合わせを増やしたいのか。増やしたい数字によって必要な工程も期間も違うため、先に決めておくと打ち合わせが一度で進みます。無料のオンライン相談(30分)では、御社のサイトの記事一覧を見せていただき、記事を増やす段階なのか、キーワードの選び直しから始める段階なのかをお伝えします。他社と比べている途中の段階でも、遠慮なくお声がけください。







