「個人宅の依頼が足りないなら、チラシを増やすか、集客サイトの掲載を広げるしかない」。開業してから受けてきた依頼の多くが個人宅だと、仕事を増やすことは、個人のお客様を増やすことだと考えがちです。
ところが、ハウスクリーニングの仕事は、不動産管理会社や大家から頼まれる空室の清掃や、事業所の定期清掃からも来ます。誰から頼まれたいかを先に決めると、その相手が業者を探す場所と、頼む前に確かめる情報が決まります。
本記事では、今の依頼を依頼主ごとに書き出す表から、管理会社や事業所に向けてサイトとGoogleマップに載せる項目、自分で整理するための問いまで、小さなお店のホームページ制作を手がける制作会社の視点で順を追ってお伝えします。
- 直近3か月の依頼を、依頼主の種類・どこから来たか・単価・次の依頼の有無で表にすると、増やしたい依頼主の候補が見える
- 管理会社や事業所では、最初に話す担当者と業者を決める人が別のことがあり、渡す資料が変わる
- 管理会社や大家には、空室の清掃の料金の目安・対応できる地域・鍵の受け渡しの方法・作業報告の写真を載せる
- 事業所には、作業の頻度と時間帯・見積もりの取り方・加入している保険を載せる
- 店名と作業名で検索し、依頼主ごとの情報が出るページを確かめる
今の仕事は誰から頼まれているか
今の仕事が誰から頼まれているかは、直近3か月の依頼を1件ずつ書き出し、次の4つの列で表にすると分かります。
列 | 書く中身 |
|---|---|
依頼主の種類 | 個人宅、管理会社、大家、事業所のどれか |
どこから来たか | 集客サイト、チラシ、紹介、Googleマップなど、依頼主が店を知った経路 |
単価 | その依頼で受け取った金額 |
次の依頼 | 同じ依頼主から、3か月の間に2回目の依頼があったか |
書き出したら、依頼主の種類ごとに件数と売上、次の依頼があった件数を足します。単価が高くても1回で終わる種類と、単価は低くても同じ相手から続けて頼まれる種類を見分けるためです。
空室の清掃は、管理する部屋で入居者が退去するたびに必要になります。事業所の定期清掃は、週に1回や月に1回など決めた頻度で同じ場所を清掃する仕事です。契約が続けば、翌月以降の仕事をあらかじめ見込みやすくなります。同じ相手から続けて頼まれる依頼を増やすと、月の初めに見込める仕事が増えます。
表に管理会社や事業所の行が1件もない店は、これから頼まれたい相手をどちらか1つ選びます。選ぶときは、店の体制で受けられるかで決めます。空室の清掃は鍵を預かって立ち会いなしで作業することがあり、事業所の清掃は営業時間の前後や休業日の作業を頼まれることがあります。
業者を選ぶ人は一人で決めているか
ハウスクリーニングの業者を選ぶ人は、依頼主の種類によって、一人で決める場合と、ほかの人に相談してから決める場合があります。
個人宅では、住んでいる本人か家族が決めます。離れて住む親の家の清掃を、子どもが探して頼むこともあります。
空室の清掃は、管理会社の担当者が業者を手配する場合と、部屋の持ち主である大家が自分で選ぶ場合があります。管理会社が手配するときも、大家に見積もりを見せて了承を得てから決めることがあります。
事業所の定期清掃は、総務や店舗の担当者が見積もりを集め、上司や本部が決める場合があります。ビルに入っている事業所では、ビルの管理会社が清掃をまとめて手配していることもあります。

最初に話す担当者と、業者を決める人が別であることは、見落とされがちです。決める人が見るのは、担当者から回ってきた見積もりと店のサイトなので、料金と作業の範囲が書面とサイトで分かると、担当者は決める人に説明しやすくなります。
管理会社に挨拶に行って名刺を渡せば、空室の清掃を回してもらえるのではないでしょうか。
編集部
挨拶に行って店を知ってもらうことは、頼まれるきっかけになります。ただ、業者を決めているのが大家なら、担当者は大家に料金と作業の内容を説明できる資料を求めるはずです。挨拶のときに「空室の清掃の業者は、どなたが決めていますか」と聞いておくと、次に渡す資料が決まります。
個人宅・管理会社・事業所が業者を探す場所
個人宅・管理会社・事業所が業者を探す場所は依頼主の種類で違い、同じ種類でも相手ごとに違うので、頼まれたい相手に直接聞いて確かめます。
依頼主 | 探す場所の例 | 確かめるときの聞き方 |
|---|---|---|
個人宅 | 集客サイト、Googleマップ、地域名と作業名での検索、チラシ、知人の紹介 | 作業の日に「当店を何で知りましたか」と聞く |
管理会社・大家 | 付き合いのある業者、内装やリフォームの業者からの紹介、地域名と「空室清掃」での検索 | 挨拶や最初の依頼のときに「清掃の業者は、ふだんどうやって探していますか」と聞く |
事業所 | ビルの管理会社、取引先からの紹介、地域名と「定期清掃」での検索 | 見積もりの依頼を受けたときに「当店を何で知りましたか」と聞く |
今の業者に続けて頼んでいて、新しい業者を探していない管理会社もあります。探していない管理会社には、今の業者が対応できない日や地域があるかを聞くと、店が受けられる作業が分かります。
聞いた答えは、依頼を書き出した表に「探す場所」の列を足して記録します。相手の探す場所が重なれば、重なった場所から先に店の情報を載せます。

個人のお客様を集める方法の比べ方は、ハウスクリーニングの集客方法を比べた記事で詳しく扱っています。
依頼主ごとにサイトとGoogleマップに足すこと
サイトとGoogleマップに足すことは依頼主ごとに違い、店のサイトには依頼主ごとのページを分けて作ります。1つのページに全部の依頼主の情報を並べると、管理会社の担当者は空室の清掃の料金にたどり着くまでに、個人宅向けの作業の料金まで読むことになるためです。

管理会社や大家に向けて載せる項目
管理会社や大家に向けたページには、空室の清掃を頼むかを決めるための4つの項目を載せます。
- 空室の清掃の料金の目安:1Kや2LDKなど間取りごとの料金と、追加料金がかかる汚れや設備
- 対応できる地域:作業に行ける市区町村の名前
- 鍵の受け渡しの方法:管理会社の店舗で受け取って返すか、現地のキーボックスを使うかなど、対応できる方法
- 作業報告の写真:作業の前と後の写真を部屋ごとに撮り、作業の当日に送れること
作業報告の写真は、ページに見本を載せておくと、担当者が大家に見せる報告の形を頼む前に確かめられます。
事業所に向けて載せる項目
事業所に向けたページには、定期清掃を頼むかを決めるための3つの項目を載せます。
- 作業の頻度と時間帯:週1回や月1回など受けられる頻度と、営業時間の前後や休業日に作業できるか
- 見積もりの取り方:現地を見てから出すか、広さと作業の内容を聞いて出すかと、見積もりを出すまでの日数
- 加入している保険:作業中に事業所の物を壊したときに備える賠償責任保険の有無と、補償の上限額
個人宅のお客様に案内する次の時期
個人宅のお客様には、作業の後に渡す案内に、次の作業の目安の時期を書きます。時期が書いてあると、お客様は次に頼むときに店を探し直さず、案内を見て連絡できます。
時期は、作業したときの汚れ具合から月で書きます。たとえば「次のエアコンの清掃は、来年の5月ごろが目安です」と書くと、冷房を使い始める前に連絡をもらえる時期を伝えられます。
Googleマップに追加するサービス
Googleマップに店の情報を出すGoogleビジネスプロフィールでは、空室の清掃や事業所の定期清掃を「サービス」として追加し、説明や価格を書けます。「サービスを編集」から「サービスを追加」を選び、候補に無い作業は「カスタムのサービスを追加」で作ります。
カスタムのサービスの名前には、価格や電話番号を入れません。ポリシーに違反するカスタムのサービスは、自動的に不承認になります。サービスの欄は、業種によっては使えないことがあります。
(参考:ビジネス プロフィールに表示されるサービスを管理する(Google ビジネス プロフィール ヘルプ))
サービスの説明には、対応できる地域と、管理会社向けなら鍵の受け渡しの方法を、サイトと同じ言葉で書きます。
管理会社向けや事業所向けのページを作る時間がありませんか
当社の小さなお店向けのホームページ制作では、空室の清掃の料金や作業の写真を、お店が管理画面で差し替えられるサイトを作ります。サイトを作るときに、Googleマップの店名・住所・営業時間・料金もサイトと同じ内容にそろえます。オンラインのほか、彦根市とその周辺は訪問もできます。
自分で整理するための問いの一覧
誰から頼まれたいかは、次の7つの問いに上から順に答えると決まります。
- 直近3か月で、2回目の依頼があった依頼主はどの種類か
- 3か月の売上の合計が多い依頼主はどの種類か
- 平日の日中、早朝、夜間、休日のうち、作業に出られる時間帯はいつか
- 鍵を預かって、立ち会いなしで作業できるか
- 作業中の事故に備える賠償責任保険に入っているか
- 頼まれたい相手がふだん業者を探す場所を、本人に聞いたか
- 店名と作業名で検索すると、その相手に向けたページが出るか
店名で検索したときに出るページは、Google検索で店名に「空室清掃」や「定期清掃」を続けて入れ、出てきたページを開いて確かめます。トップページしか出ず、管理会社向けの料金が見つからないなら、管理会社向けのページを作るか、トップページに管理会社向けのページへのリンクを置きます。
答えが出たら、頼まれたい相手ごとに、料金と条件が分かるページを1つ用意します。賠償責任保険に入っていない店は、事業所向けのページを作る前に、加入するかを保険会社に相談します。
ページを作る時間がない場合の任せ方
依頼主ごとのページを作る時間がない場合は、載せる中身を店で決め、サイトを作る作業だけを任せる方法があります。任せる前に次の4つをそろえておくと、打ち合わせで決めることが少なくなります。
- 依頼を依頼主の種類ごとに書き出した表
- 間取りごとの空室の清掃の料金と、定期清掃の見積もりの出し方
- 作業の前と後の写真
- 加入している保険の名前と補償の上限額
誰から頼まれたいかが決まれば、何を書けばよいかは自分で決められます。依頼主ごとのページを作る時間がない場合は、当社が初期費用0円・月額19,800円(税別・最低2年)でお店のサイトを作り、作業の写真や料金はお店が管理画面で差し替えられるようにします。途中で解約するときは制作費の残りをお支払いいただき、2年後にはサイトとドメインがお客様のものになります。
依頼主ごとのページを作る時間が取れないときは
合同会社Writers-hubのホームページ制作は、10ページまでのサイトで、毎月30分までの打ち合わせがあります。ブログやお知らせの個別のページは、10ページに数えません。県外のお店とはオンラインで打ち合わせ、彦根市とその周辺は訪問もできます。







