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インハウスSEOの進め方|担当者に任せる範囲とツールの選び方

インハウスSEOを始めるときは、SEOに詳しい人を探すより先に、担当者がサイトの修正、記事の公開、作業の順番をどこまで自分で決めてよいかを決めておくことをおすすめします。兼任で執筆の時間が足りないなら、下書きまでを記事生成システムに任せ、狙うキーワードの決定と公開の判断を担当者に残す形もあります。

中央に社内のSEO担当者を置き、サイトの修正を依頼できる枠、記事の公開を決められる範囲、作業の順番を決める役割の3つを担当者から伸びる枝で示し、枝の先を開発部門、法務と商品の担当者、営業と経営層につないだ図。

「SEOに詳しい人を1人採用すれば、インハウスSEOは回り始めそう」。SEOの解説はアルゴリズムや内部対策といった専門知識の話が中心なので、知識のある人さえいれば進むと考えられがちです。しかし、インハウスSEOが止まる原因は、担当者の知識より社内で決められる範囲の狭さにあります。タイトルを1行直すにも制作会社の見積もりを待ち、記事1本の公開に3つの部署の確認が要る状態では、知識のある担当者でも手を動かせません。

本記事では、インハウスSEOの意味と担当者の業務から、向く会社の条件、担当者に任せる範囲の決め方、始める手順、記事の制作に使うツールの選び方まで、SEO記事の制作会社の視点で順を追ってお伝えします。

この記事でわかること
  • インハウスSEOでは、キーワードの選定から記事の制作、サイトの修正、効果の測定までを、社内の担当者が判断して進める
  • 向くかどうかは、担当者がSEOに使える時間と、サイトを社内で直す手段があるかで分かれる
  • 担当者には、サイトの修正を依頼できる枠、記事の公開を決められる範囲、作業の順番を決める役割を先に渡す
  • ツールはGoogleの無料のサーチコンソールとGA4から始め、足りない作業にだけ有料のツールを足す
  • 執筆の時間が足りないときは、記事生成システムや外部の支援に任せ、狙うキーワードの決定と公開の判断は社内に残す

インハウスSEOとは社内でSEOを進める体制

インハウスSEOとは、検索からの集客を増やす施策を外部の会社に任せず、社内の担当者が判断して進める体制のことです。インハウス(in-house)は「社内の」という意味で、SEO内製化とも呼ばれます。社内で進める範囲には、狙うキーワードの選定、記事の制作、サイトの修正、効果の測定が含まれます。

SEOの進め方は、社内と外部がどこまでを受け持つかで3つの形に分かれます。

形

社内が受け持つこと

外部が受け持つこと

インハウスSEO

判断と作業のほぼすべて

必要なときの相談

セミインハウスSEO

判断と、作業の一部

社内で手が足りない作業(キーワードの設計、執筆、技術面の診断など)

SEOの外注

目的の共有と成果の確認

施策の立案から実行まで

3つの形を分けるのは、誰が作業をするかより、誰が判断を持つかです。記事の執筆を外部に頼んでいても、どのキーワードをどの順で書くかを社内で決めていれば、セミインハウスSEOに当たります。キーワードの選定から外部に任せていれば、外注の形です。

インハウスSEO、セミインハウスSEO、外注で社内と外部が受け持つ範囲を比べた図

関連記事:SEO記事の品質基準を統一する方法|制作体制の最適化とチェックリスト活用術

インハウスSEOの担当者が担う業務

インハウスSEOの担当者が担う業務は5つあり、効果の測定を除く4つは、ほかの部署の協力が要ります。

業務

主な作業

協力が要る相手

キーワードの選定

検索される語を集め、狙うキーワードと書く順番を決める

営業(顧客が使う言葉の確認)

記事の制作

構成を作り、執筆するか外部に依頼し、公開前に確認する

商品の担当者、法務

サイトの修正

タイトルタグ、内部リンク、表示速度、インデックスの設定を直す

開発部門、サイトの制作会社

効果の測定

サーチコンソールとGA4で表示回数、流入、問い合わせを記録する

担当者だけで進められる

社内の調整

修正や公開の承認を取り、目標と報告の形を決める

上長、経営層

担当者の業務時間を見積もるときに抜けやすいのが、社内の調整です。開発部門に修正を頼む、公開前に法務の確認を取る、といった調整では、作業そのものより返事を待つ時間のほうが長くかかります。

インハウスSEO担当者の5つの業務と、協力が要る部署のつながり

関連記事:SEOエンジニアとは?仕事内容と必要スキルから任せる範囲まで解説

インハウスSEOのメリットとデメリット

インハウスSEOのメリットは、社内にある知識を記事にでき、直したいときにすぐ直せることです。デメリットは、担当者を育てるのに時間がかかり、担当者が抜けると施策が止まりやすいことです。

インハウスSEOのメリット
  • 顧客から受けた質問や自社の事例を、取材の手間をかけずに記事にできる
  • サイトの修正や記事の書き直しを、外部との打ち合わせを待たずに進められる
  • どのキーワードをなぜ選んだかという判断の記録が社内に残る
インハウスSEOのデメリット
  • SEOの実務を担える担当者の採用や育成に時間がかかる
  • 担当者の人件費に加えて、キーワードの調査に使う有料ツールの費用がかかることがある
  • 担当者が1人だと、異動や退職で施策が止まる
  • 自社のサイトでしか施策を試せず、判断を比べる材料が少ない

外注費が減ることもメリットに挙げられますが、担当者の人件費とツールの費用に置き換わります。費用だけで比べると、外注との差は小さくなることがあります。

見落とされがちなのは、社内には判断を比べる材料が少ないことです。外部の会社は複数のサイトで同じ種類の施策を試しているため、ある修正が効くかどうかを過去の結果と比べて判断できます。社内の担当者は自社のサイトでしか試せず、1つの判断が正しかったかを確かめるのに数か月かかります。

関連記事:SEOの本の選び方|記事制作会社が教える4つの層と読む順番

インハウスSEOが向く会社の条件

インハウスSEOが向くかどうかは、担当者がSEOに使える時間と、サイトを社内で直す手段があるかで分かれます。次の5つの条件に当てはまる数で判断できます。

  • 担当者が業務時間の半分以上をSEOに使える
  • 担当者がCMSの管理画面で、タイトルや本文、内部リンクを直せる
  • 顧客から受けた質問や自社の事例など、記事の題材が社内にある
  • 検索から集客したい商品やサービスを、1年以上続けて扱う予定がある
  • 成果を半年から1年の単位で見ることを、上長や経営層が了承している

4つ以上に当てはまれば、インハウスSEOで始めても、担当者が手を止める場面は少ないと見ています。3つ以下なら、担当者を置いたうえでキーワードの設計や執筆を外部に任せる、セミインハウスSEOから始めるほうが公開は止まりにくいはずです。

経営者経営者

担当者は他の業務と兼任になりそうです。兼任でもインハウスSEOは始められますか。

Writers-hub編集部Writers-hub
編集部

始められます。ただ、兼任で週に数時間しか使えないと、記事を書くだけで時間が埋まり、サイトの修正や効果の測定まで手が回りません。兼任なら、担当者にはキーワードの選定と公開前の確認を受け持ってもらい、執筆は外部に任せる形を考えてください。どの記事をなぜ書くかは、執筆を外に出していても社内で決められます。

インハウスSEOの担当者に任せる3つの範囲

インハウスSEOの担当者には、サイトの修正を依頼できる枠、記事の公開を決められる範囲、作業の順番を決める役割の3つを先に渡しておきます。

修正を依頼できる枠を決めていない場合と決めた場合で、サイトの修正が終わるまでの流れを比べた図

サイトの修正を依頼できる枠

SEOの施策には、記事を書くことのほかに、サイトを直す作業が多く含まれます。タイトルタグや内部リンクの修正、表示速度の改善、検索結果に出さないページの設定などです。修正のたびに開発部門の順番待ちや制作会社の見積もりが挟まると、見つけた問題が数か月直りません。

担当者の判断だけで依頼できる修正の量を、月に何時間分、または何件までと先に決めておきます。CMSの管理画面で担当者が自分で直せる修正は枠がなくても進むため、枠が要るのはテンプレートやサイトの構造に手を入れる修正です。

記事の公開を決められる範囲

記事の公開前に上長、商品の担当者、法務と確認が重なると、1本の公開に数週間かかることがあります。確認する人が増えるほど指摘が食い違い、どの指摘を採るかの判断が担当者に戻ってくるためです。

確認の段数を減らすには、確認する人ごとに見る点を分けます。商品の説明が正しいかは商品の担当者が、表現に法令上の問題がないかは法務が見て、キーワードや構成、タイトルは担当者が最終的に決めます。医療や金融、法律に関わる記事は、広告の表現を規制する法令や業界の規程の対象になることがあるため、法務や専門家の確認を減らす対象にしません。

作業の順番を決める役割

インハウスSEOの担当者には、他の部署から「この言葉で1位を取りたい」「新商品の記事を今月中に出したい」といった依頼が届きます。依頼が届いた順に受けていると、あと少しで検索結果の1ページ目に入る記事の書き直しのように、流入が増えやすい作業が後回しになります。

狙うキーワードと直すページの順番は、担当者が決めます。他部署からの依頼も、担当者が決めた順番の中に並べます。経営層とは3か月に1度、順番そのものを見直す場を持っておくと、担当者が依頼を後に回す理由を1件ずつ説明せずに済みます。

インハウスSEOを始める5つのステップ

インハウスSEOは、目的と見る数字を決め、担当者と任せる範囲を決めてから、今のサイトの状態を測って始めます。狙うキーワードを最初に決めると、すでに検索結果に表示されているキーワードを見落とすためです。

1
STEP
目的と見る数字を決める

検索から増やしたい成果を、問い合わせや資料請求のように1つに絞ります。3か月後は検索結果での表示回数、1年後は問い合わせの件数というように、時期ごとに見る数字を分けて決めます。

2
STEP
担当者と任せる範囲を決める

担当者を決め、サイトの修正を依頼できる枠、記事の公開を決められる範囲、作業の順番を決める役割を上長と合意します。

3
STEP
今のサイトの状態を測る

サーチコンソールで、検索結果に表示されているキーワード、表示回数、クリック数、インデックスに登録されたページを確かめます。GA4では、検索から来た人の問い合わせの件数を記録しておきます。

4
STEP
狙うキーワードと順番を決める

すでに表示されているキーワードのうち、11位から20位前後にある語と、その語で表示されている記事から手を付けます。新しく書く記事は、自社の事例や顧客の質問で答えられる語から選びます。

5
STEP
月の作業量を決めて3か月ごとに見直す

月に書く記事の本数と直すページの数を決めて進めます。3か月ごとに最初に決めた数字を確かめ、作業量と任せる範囲を見直します。

外注している作業を1つずつ社内へ移す手順は、SEOの内製化を工程ごとに進める手順で解説しています。

インハウスSEOで使うツールの選び方

インハウスSEOのツールは、Googleが無料で提供しているサーチコンソールとGA4から始め、無料のツールで足りない作業にだけ有料のツールを足します。効果の測定はサーチコンソールとGA4で足りるので、有料のツールを足す候補は、キーワードの選定と記事の制作に絞られます。

キーワードの選定に足すツール

キーワードの選定でツールを足すのは、まだ検索結果に表示されていないキーワードの検索数を調べるときです。サーチコンソールで見られる検索語は、自社のサイトが検索結果に表示されたときのものに限られます。キーワード調査ツールは、新しく書く記事のテーマを探す段階になってから、月に調べるキーワードの数と使う人数に合うプランを比べて選べば間に合うでしょう。

記事の制作に足すツール

記事の制作に足すツールは、AIで記事を作るツールです。選ぶときは、キーワードを入れた後のどの工程までをツールが受け持つかを比べます。本文を書くだけのツールでは、検索結果の上位の記事を調べる作業や、CMSへの入力が担当者の作業として残るためです。

キーワードの入力から下書きの投稿までを1つで受け持つツールに、弊社の一気通貫Proがあります。一気通貫Proは、キーワードを入力すると、検索データの収集・分析から本文の執筆、WordPressへの下書き投稿まで、Web上で完結する記事生成システムです。

記事の制作で担当者が受け持つ工程と、一気通貫Proが受け持つ工程を分けた流れの図

弊社自身の実践では、一気通貫Proで記事制作の工数を圧縮し、コンテンツ制作の作業時間を60%削減しました。AIライティングシステムの導入で、外注コストも90%削減しています。外注コストが減るのは、それまで執筆を外部に頼んでいた場合です。社内で書いてきた会社なら、減るのは主に担当者の作業時間になります。

AIで作った記事の公開前の確認

AIで作った記事でも、公開前に担当者が内容を確かめる工程は省けません。Googleの生成AIに関するガイダンスにも、AIで作ったコンテンツは公開前に人の手で事実を確かめ、正確性と信頼性を確認することが重要だと書かれています。ユーザーにとっての価値を付加せずに大量のページを生成すると、スパムに関するポリシーに違反する可能性があることも明記されています。

ウェブサイトで生成 AI によるコンテンツを使用するための Google 検索のガイダンス | Google 検索セントラル | Documentation | Google for Developers
Google のポリシーを遵守しながら、ウェブサイトで生成 AI によるコンテンツを使用する方法を学ぶ。
🌐 developers.google.com
外部リンク

※ 出典:Google 検索セントラル「ウェブサイトで生成 AI によるコンテンツを使用するための Google 検索のガイダンス」

一気通貫ProからWordPressへ投稿した記事は下書きの状態で入るため、担当者が原稿を確かめてから、公開するかどうかを決められます。

記事を書く時間が足りず、キーワードの選定やサイトの修正が後回しになっていませんか

一気通貫Proのページでは、キーワードを入力してから、記事がWordPressに下書きとして投稿されるまでの流れと、料金のプランを確かめられます。

インハウスSEOで外部の支援を使う範囲

インハウスSEOでも、判断を社内に残したまま、手が足りない作業や経験が要る作業を外部に任せられます。外部に任せる候補は3つあり、どれを任せても社内に残す作業や判断があります。

外部に任せること

任せたほうがよい場面

社内に残すこと

キーワードの設計

立ち上げの時期や、半年以上順位が動かないとき

狙うキーワードの最終的な決定

記事の執筆

月の本数に担当者の時間が足りない時期

構成の確認と公開の判断

担当者の育成

担当者がSEOの実務を初めて担うとき

日々の作業と判断の記録

どの作業を外部に任せても、狙うキーワードの決定と公開の判断は社内に残します。2つを外部に渡すと、判断の記録が社内に残らず、外注と同じ形に戻るためです。

外部の会社に今のサイトの診断を頼むときは、サーチコンソールの権限を読み取りだけに絞って渡します。Googleの「SEO 業者の利用を検討する」のページにも、SEO監査の提案を受けた段階では読み取り権限のみを付与し、書き込み権限は付与しないよう明記されています。

SEO 業者の利用を検討するSEO 業者に依頼する際のヒント | Google 検索セントラル | Documentation | Google for Developers
SEO サービスの利用を決断する前に、Google の公式なヒントを参考に、SEO 専門家の評価方法、信用照会先の確認方法、よくある落とし穴の回避方法をご確認ください。
🌐 developers.google.com
外部リンク

※ 出典:Google 検索セントラル「SEO 業者の利用を検討する」

インハウスSEOのよくある質問

インハウスSEOの担当者は何人必要ですか

インハウスSEOは担当者1人から始められます。ただし、1人で書いて1人で確認する状態は長く続きません。自分の原稿の誤りは自分では見つけにくいため、構成と原稿を確認する役を、社内の別の人か外部に置いてください。

SEOの実務経験がない社員でも担当者になれますか

実務経験がない社員でも担当者になれます。最初は、サーチコンソールでの測定や公開前の確認のように、手順を書き出せる作業から受け持つと進めやすくなります。SEOの基本を学ぶ最初の資料は、Googleの検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイドでよいでしょう。キーワードの設計のように判断の経験が要る作業は、外部の支援を受けながら覚えると、判断を誤ってやり直す回数が減ります。

インハウスSEOで成果が出るまでどのくらいかかりますか

新しく公開した記事は、検索結果での順位が落ち着くまでに数か月かかることが多いと見ています。すでに表示されている記事の書き直しは、それより早く数字が動くことがあります。3か月後は表示回数で、半年から1年後は流入と問い合わせの件数で判断してください。

まとめ|インハウスSEOは任せる範囲で決まる

インハウスSEOは、キーワードの選定から記事の制作、サイトの修正、効果の測定までを、社内の担当者が判断して進める体制です。インハウスSEOが進むかどうかは、担当者の知識より任せる範囲で分かれます。担当者を置くときは、サイトの修正を依頼できる枠、記事の公開を決められる範囲、作業の順番を決める役割の3つを一緒に決めてください。

始めるときは、目的と見る数字を決め、サーチコンソールで今の状態を測ってから、すでに表示されているキーワードの近くから手を付けます。有料のツールは、キーワードの調査や記事の制作のように、無料のツールで足りない作業から選ぶとよいでしょう。担当者の時間や経験が足りない作業は、狙うキーワードの決定と公開の判断を社内に残したまま、記事生成システムや外部の支援に任せられます。

私たち合同会社Writers-hubは、SEO記事の制作を手がけ、記事生成システム「一気通貫Pro」を提供しています。

インハウスSEOの記事制作を、担当者が判断に時間を使える形にしませんか

一気通貫Proでは、担当者が狙うキーワードを入力すると、検索データの収集・分析から本文の執筆、WordPressへの下書き投稿までをAIが進めます。担当者は、下書きを確かめて公開するかどうかを決める工程に時間を使えます。

この記事を書いた人

米山拓真

米山拓真

合同会社Writers-hub 代表社員

滋賀県立大学工学研究科の修士課程を修了後、大手制作会社の編集部を経て2019年にWebライターとして独立。2020年に記事制作を手順化した「ハブ式SEOライティングメソッド」を開発し、これまでに200人以上のライターを育成しました。2022年3月に合同会社Writers-hubを設立し、会社として累計8,000記事以上のSEO記事制作に携わっています。2024年にAIライティングシステム「一気通貫Pro」、2025年から書き手の文体を再現するAI編集者「Edico」を開発。このブログでは、クライアント案件と自社サイトで実際に試したことを書いています。

読んで終わりにしないために

記事の内容を自社に当てはめるとどうなるか、オンライン30分で一緒に整理します。費用はかかりません。