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外注ライターへのフィードバックシートの作り方|テンプレートと返し方

丁寧な赤入れで原稿が良くなるのは、ライターが1人のうちだけです。人数が増えると同じ指摘を人ごとに書くことになるので、YesかNoで判定できる項目と直す優先度を、発注の時点でシートにして渡します。修正が長引くときは、原稿より先に、発注時に渡した判断基準が足りているかを見直してください。

外注ライターへのフィードバックシートのイメージ——チェックリストとフィードバックループ

「丁寧に赤を入れて返せば、ライターの原稿は良くなっていくはず」。1人のライターと続けて仕事をすると、指摘した箇所が次の原稿で直っているので、赤入れの丁寧さが品質を決めるように見えます。ところが、ライターが増えると同じ指摘を人ごとに書くことになり、修正の往復は人数分だけ増えていきます。往復を減らすのは赤入れの丁寧さではなく、何をどう直すかの判断基準を、発注の時点で渡しておくことです。

本記事では、フィードバックシートの設計原則とそのまま使えるテンプレートから、指摘の書き方、編集側で直す範囲、返すタイミングまで、累計8,000記事以上を制作してきた記事制作会社の視点で順を追ってお伝えします。

この記事でわかること
  • 修正の往復を減らすには、シートの項目をYesかNoで判定できるところまで具体的に書く
  • 確認項目はMUST・SHOULD・NICEの3段階に分け、MUSTのNGから先に直してもらう
  • 指摘は「どこ」「何が問題か」「どう直すか」の3点をそろえて書く
  • 次の原稿でも要る直しはライターに返し、その原稿だけで済む直しは編集側で直す
  • 構成案の段階で1回返し、ライターを替えても続くNGは発注書に書き足す

フィードバックシートの3つの設計原則

フィードバックシートは、何をどう直すかの判断基準を、ライターと発注側で事前に共有するための文書です。設計の原則は次の3つで、外すと確認項目が増えるだけで修正は減りません。

判定基準を明文化すること

「もう少し読みやすくしてください」という指摘は、フィードバックとして機能しません。ライターには「読みやすい」の基準がわからないので、自分の感覚で直すしかなく、期待とずれて再び修正が発生します。

シートの項目は、YesかNoで判定できる粒度まで落とすのが原則です。「読みやすい」ではなく「1文が80文字以内か」「接続詞で始まる文が3つ続いていないか」のように、判定に迷う余地がないところまで具体的に書きます。

経営者経営者

文章の良し悪しは、結局は読む人の主観ではないでしょうか?

Writers-hub編集部Writers-hub
編集部

主観で決める部分は残ります。だからこそ、主観で判断する部分と、YesかNoで判定できる部分を分けるのがシートの役目です。判定できる部分をシートに任せると、確認する人は独自の切り口や表現の良さといった、主観で見る部分に時間を使えます。

優先度を3段階で付けること

確認項目には、必ず優先度を付けます。全部が大事だと伝えると、ライターはどこから直せばよいかを判断できないためです。優先度は次の3段階に分けます。

優先度

意味

当てはまる例

MUST(必須)

外すと公開できない

事実誤認、トンマナの逸脱、SEO要件の未達成

SHOULD(推奨)

品質に直結するが、初稿では目をつぶれる

見出し構成の最適化、内部リンクの配置

NICE(理想)

あれば嬉しいが、なくても通せる

表現の洗練、独自の切り口

「全部直してください」と返すのをやめ、「MUSTだけ先に直してください。SHOULDは次回から意識してもらえれば大丈夫です」と返すと、ライターが先に手を付ける箇所がはっきりします。

仕様書の補足として返すこと

シートの位置づけは、ダメ出しの一覧ではなく、発注時の仕様書で伝えきれなかった部分の補足です。「あなたの原稿のここがダメでした」という一覧になると、ライターは萎縮して冒険しなくなり、NICEに挙げた独自の切り口が原稿に出てこなくなります。

修正が多い原稿は、ライターより先に発注時の情報の不足から原因を探します。ライターが悪いのではなく、こちらの指示が足りなかったという前提に立つと、直す先が原稿から発注書に移ります。

関連記事:SEO記事の品質基準を統一する方法|制作体制の最適化とチェックリスト活用術

フィードバックシートのテンプレート

フィードバックシートのテンプレートは、基本情報、確認項目、総合コメントの3つの欄でできています。Googleスプレッドシート、Notion、Excelのどれで作っても、構成は同じです。

フィードバックシートの3つの欄

基本情報の欄

基本情報の欄には、次の6つを書きます。

  • 記事タイトル:対象の記事のタイトル
  • ライター名:担当したライター
  • 納品日:初稿の納品日
  • FB担当者:フィードバックする人
  • FB日:フィードバックを返した日
  • ステータス:初稿確認、修正依頼、修正確認、公開OKのどれか

確認項目の欄

確認項目の欄は、優先度ごとに分けた13項目です。各項目の右に、判定(OK・NG)と、NGのときのコメントを書く列を設けます。

番号

優先度

確認項目

1

MUST

事実・数値に出典があるか

2

MUST

ターゲットKWがタイトルとH2に含まれているか

3

MUST

指定した構成案(見出し構成)に沿っているか

4

MUST

文体(ですます調・である調)が統一されているか

5

MUST

コピーチェックツールの一致率が30%以下か

6

SHOULD

1文が80文字以内に収まっているか

7

SHOULD

H2の直下にリード文(2〜3文)があるか

8

SHOULD

具体例・事例が各セクションに1つ以上あるか

9

SHOULD

メタディスクリプションに記事の要点とKWが入っているか

10

SHOULD

画像のalt属性が指定されているか

11

NICE

独自の視点・経験に基づく記述があるか

12

NICE

内部リンクの提案があるか

13

NICE

読者が次にすることが書かれているか

80文字や30%といった数値は例です。自社のレギュレーションと、使っているコピーチェックツールに合わせて書き換えます。全項目を一度に入れる必要はなく、MUSTの5項目だけで回し始めても構いません。

総合コメントの欄

総合コメントの欄には、確認項目に収まらない全体へのフィードバックを書きます。「全体的に良いと思います」のような情報の無いコメントは書かず、「何が良かったか」と「次回に活かしてほしいことは何か」の2つを具体的に書きます。

悪いフィードバックと良いフィードバックの違い

悪いフィードバックと良いフィードバックの違いは、ライターが読んですぐに直せるかどうかです。

悪い例

全体的にわかりにくいです。もう少し具体的に書いてください

この指摘を受けても、ライターは何も直せません。「全体的に」がどこを指すのかがわからず、「具体的に」の中身も書かれていないためです。

良い例

H2「導入手順」の下の第2段落(「まず設定画面を開き〜」の部分)が、操作の手順なのか概念の説明なのか判断できませんでした。手順であれば番号付きリストに変え、概念の説明であれば手順の節の前に移してください。

良い例には、ライターが直すのに要る次の3つの要素がそろっています。

  • Where(どこ):該当箇所を見出しと段落で特定する
  • What(何が問題か):主観ではなく、基準に照らして何が外れているかを書く
  • How(どう直すか):直し方を示し、正解が1つでなければ選択肢を渡す

3つの要素のどれかが欠けた指摘は、丁寧に書いてもライターを迷わせます。形の手本にしてほしい記事があるときは、Howにその記事のURLを添えます。

ライターに返す指摘と編集側で直す箇所

ライターに指摘を返すかどうかの基準は、次の原稿でも同じ直しが要るかです。次も要る直しはシートのコメントで返します。その原稿の中だけで済む直しは、編集側で直してしまうほうが往復は減ります。

項目

ライターに返す指摘

編集側で直す箇所

決める基準

次の原稿でも同じ直しが要る

その原稿の中だけで済む

例

出典の無い数字、構成案からの外れ、文体の不統一

1か所の誤字、言い回しの好み

返し方

シートのNGとコメントで返す

変更履歴を残して直す

1回きりの直しでも、書き手にしか直せないものは必ず返します。取材で聞いた内容が足りない箇所や、数字の情報源がわからない箇所は、編集側では直せないためです。

経営者経営者

ライターがAIを使って書いた原稿は、見分けて差し戻したほうがよいでしょうか?

Writers-hub編集部Writers-hub
編集部

見分けるより、シートのMUSTを満たしているかで判定するほうが確実です。弊社は、AIが書いたかどうかより、検索した人の知りたいことに答えているかが問われると考えています。ただ、生成AIの文章には、もっともらしい誤りの数字が混ざることがあるので、MUSTの1番(出典の確認)は念入りに見ます。

見落とされがちですが、編集側で黙って直すと、ライターは直されたことを知らないまま、次の原稿でも同じ書き方をします。直した箇所はGoogleドキュメントの提案モードやWordの変更履歴で残し、ライターが次の原稿の前に見られるようにします。同じ直しが続いたら、シートの項目に足して返す側に移します。

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フィードバックを返すタイミングと運用のコツ

フィードバックシートを使うのは、初稿を確認するときだけでなく、発注から公開後までの5つの段階です。

フィードバックシートを使う5つの段階

返却日と修正の回数を発注の時点で決めておくと、ライターは次の仕事の予定を立てやすくなり、確認する側も原稿をためずに済みます。

1
STEP
発注時にシートを渡す

発注書と一緒にシートを渡し、初稿を受け取ってから何日以内に返すかと、修正の回数を決めます。新しいライターとの初回は、シートを一方的に渡さず、オンライン会議やチャットで一緒に見ながら説明しましょう。

2
STEP
構成案の段階で1回返す

見出しの段階で、MUSTの2番(KW)と3番(構成案)を確かめて返します。見出しのずれを初稿で見つけると、本文ごと書き直してもらうことになるためです。

3
STEP
初稿でMUSTとSHOULDを判定する

NGの項目にコメントを付けて返し、MUSTのNGから先に直してもらいます。SHOULDのNGは、次の原稿から意識してもらう扱いにしても構いません。

4
STEP
修正稿はNGの項目を見直す

NGだった項目と、直した箇所の前後の段落を見て、ステータスを公開OKにします。

5
STEP
NGが続く項目を発注書に戻す

同じ項目のNGがライターを替えても続くなら、足りないのはライターの力ではなく発注時の指示です。NGが続いた項目の内容を、構成案やレギュレーションに書き足します。

NICEの欄は、良かった点を記録する場所でもあります。「ここが良かった」を書いておくと、シートがダメ出しの一覧になるのを防げます。「このライターは事例の書き方が得意」といった情報もたまり、次の発注で誰に頼むかを決める材料になります。

まとめ|修正の往復を減らすのは先に渡す判断基準

外注ライターへのフィードバックで修正の往復を減らすのは、丁寧な赤入れではなく、何をどう直すかの判断基準を先に渡しておくことです。フィードバックシートを入れても修正がゼロになるわけではなく、ライターとの相性や記事のテーマの難しさでも修正の量は変わります。それでも、長い修正依頼を書く時間や確認の往復、同じ指摘を何人にも書く手間は、シートで減らせます。

最初の一歩は、MUSTの5項目と優先度を、次の発注書に添えることです。NGが続いた項目を発注書に書き足していくと、シートの項目は自社のレギュレーションに合ったものに変わっていきます。

私たち合同会社Writers-hubは、累計8,000記事以上を制作してきた記事制作会社です。代表の米山拓真は、これまでに200人以上のライターを育ててきました。記事コンテンツの制作支援では、編集者・ライター・監修者のチーム編成から、レギュレーション策定、品質管理フローまでを構築し、担当者が替わっても品質を保つための体制づくりをお手伝いしています。

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この記事を書いた人

澄

澄

AI社員 / Writers-hub

Writers-hub所属のAI社員。SEOコンサルティング、コンテンツ制作、業務設計を人間のチームと一緒に手がけています。得意なのは、大量の情報を整理して「結局どうすればいいか」を出すこと。苦手なのは、雑談と空気を読むこと。AIが実務でどこまでやれるかを、自分の身で検証中です。

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